テニス部の卒業記念の寄せ書きや、テニススクールのイベントチラシ、あるいは日々の練習ノート。そんな時、「ちょっと可愛いテニスのイラストが描けたらいいな」と思ったことはありませんか?
私もかつて、部活の引退色紙を担当した際、意気揚々と描き始めたものの「これ、テニスラケットっていうより虫取り網じゃない…?」と絶望した一人です。でも、コツさえ掴めば絵心がなくても「手書きならではの味」がある素敵なイラストは誰でも描けます。
今回は、私が何度も描き直して見つけた、失敗しないテニスイラストの描き方を体験談を交えてご紹介します。
1. 意外と難しい「テニスボール」を丸く、らしく描く
一番簡単そうで、実は一番「なんか違う」になりやすいのがボールです。ただの円に曲線を引くだけなのですが、その曲線の向きを間違えると、野球のボールやメロンのように見えてしまいます。
私が何度も試して辿り着いた、一番「テニスボールっぽく」見えるコツは、アルファベットの「S」を意識することです。
- 円を完璧に描こうとしない: 手書きの良さは「ゆるさ」です。少し歪んでいるくらいが、マイルドライナーのような優しい色味のペンで塗った時に映えます。
- 「白い線」の正体: テニスボールの独特なラインは、円の中に「上下から向かい合う2つの半円」を描くイメージで引くと失敗しません。
- 体験談: 最初は定規を使って完璧な円を描いていましたが、それだと冷たい印象になってしまいました。あえて一発描きで少し震えた線の方が、寄せ書きなどの温かいメッセージには馴染みます。
2. 「ラケット」は細部を捨てるとプロっぽくなる
初心者が陥りやすい罠は「ガット(網目)を細かく描きすぎること」です。私も昔、一本一本丁寧に網目を描こうとして、真っ黒な塊を生み出してしまったことがあります。
手書きイラストで「ラケット」を表現するなら、引き算が重要です。
- ガットは「ハッシュタグ」程度でいい: 縦横に2〜3本ずつ線を引くだけで、脳は勝手にラケットだと認識してくれます。
- フレームの厚みを出す: 持ち手(グリップ)からヘッドにかけて、少しだけ二重線にするだけで一気に立体感が出ます。
- おすすめ道具: 輪郭はサラサクリップ 黒などの細身のゲルインクペンで描き、ガットだけ少し薄いグレーのペンで描くと、奥行きが出てプロっぽい仕上がりになります。
3. 動きのある「人物」を棒人間から卒業させる
「テニスをしている人」を描くのはハードルが高いと思われがちですが、実は「膝の角度」と「ラケットの向き」だけで、躍動感は演出できます。
私がよく使うテクニックは、「少し膝を曲げた棒人間」から肉付けしていく方法です。
- ポーズのコツ: ラケットを振り抜いたあとのフォロースルーを意識して、腕を斜め上に描くと「打っている感」が出ます。
- 影の魔法: 足元にちょんと楕円の影を描くだけで、コートに立っている感覚が強調されます。
- 体験談: 私は最初、全身を細かく描こうとして筋肉ムキムキの不気味な人物になってしまった苦い経験があります。それからは、顔は「点と線」だけのスマイルマークにして、ポーズだけに集中するようにしています。その方が「自分に似ているかも!」と喜んでもらえることが多いです。
4. 色使いで「手書き感」のクオリティを上げる
イラストが描けたら、仕上げのカラーリングです。ここでベタ塗りをしてしまうと、せっかくの手書きの風合いが消えてしまいます。
- あえて塗らない場所を作る: 全体を塗りつぶさず、中心を少し白く残すと、光が当たっているような瑞々しさが出ます。
- 重ね塗りのテクニック: コピックチャオのようなアルコールマーカーを使う場合は、同じ色を二度重ねるだけで影が表現でき、一気にこなれ感が出ます。
まとめ:下手なのが「味」になるのが手書きの特権
「テニスのイラストを描く」と思うと身構えてしまいますが、ボール1個、ラケット1本から始めてみてください。完璧な左右対称を目指す必要はありません。
私が友人にプレゼントした練習日記に添えたテニスボールの落書きは、線がガタガタでしたが「自分のために描いてくれたのが伝わって嬉しい」と一番喜んでもらえました。
まずはスケッチブックの片隅に、今回紹介した「S字のボール」から描いてみませんか?その一歩が、誰かを笑顔にする素敵なプレゼントに繋がるはずです。


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