テニスの試合で、相手の足元に急激に沈む「エッグボール」。あの独特な弾道を自分の武器にしたいと願うプレイヤーにとって、ゴーセン エッグパワー(通称:エッグポール)は避けては通れない存在です。今回は、実際に数ヶ月間このガットを使い倒した筆者の生々しい体験をもとに、その真価を徹底的にレビューします。
なぜエッグパワーは「別格」のスピン性能と言われるのか
初めてエッグパワーを張ったラケットを握った時、まず驚いたのはその独特な手触りです。断面が楕円形(扁平形状)になっており、指で触れるだけで「これはボールに噛みつきそうだ」という予感を与えてくれます。
実際にコートで打ち込んでみると、その予感は確信に変わりました。フラット気味に当てたはずのショットが、ベースライン際で「ググッ」と急降下してコート内に収まるのです。まさにエッグパワーという名前の通り、エッグボールを打つために生まれたガットだと実感しました。
3ヶ月使ってわかった、リアルな使用感と「体験」の記録
1. 打球感:ポリ特有の硬さの中に潜む「ホールド感」
一般的にポリエステルガットは「硬い」という印象が強いですが、エッグパワーは一味違います。インパクトの瞬間、一瞬だけボールがガットに「乗る」感覚があるのです。この食いつきがあるおかげで、スイングスピードを上げてもコントロールを失う恐怖心がなくなりました。
2. スピン性能:サイドスピンのキレが劇的に向上
縦のスピンだけでなく、スライスやサイドスピンのキレも増しました。ワイドへのサービスを打つ際、エッグパワーの表面構造がボールをしっかりとキャッチし、これまでにないほどボールが外へ逃げていく軌道を描いてくれました。
3. 耐久性とテンション維持の落とし穴
正直な体験談としてお伝えすると、テンション維持については少し注意が必要です。張りたてから1週間ほどは「神ガット」と感じるほどの性能ですが、2週間を過ぎたあたりから少しずつ反発力が落ち、独特の「掴み」が薄れてくる感覚がありました。常に最高のパフォーマンスを求めるなら、こまめな張り替えをおすすめします。
エッグパワーのメリット・デメリットを本音で評価
メリット
- 圧倒的な安心感: 強振してもコートに収まるため、攻めのテニスができる。
- 高い反発力: スピン系ガットにありがちな「飛ばなさ」を感じにくく、パワーアシストがある。
- ビジュアル: 独特の光沢があるイエローやオレンジは、コートで非常に映える。
デメリット
- 衝撃吸収性: ソフトなナイロンガットから移行すると、肘への負担を少し感じる可能性がある。
- 鮮度の短さ: 性能のピークが短いため、週末プレイヤーでも1ヶ月半〜2ヶ月での張り替えが理想。
このガットで「テニスの質」が変わる人、変わらない人
もしあなたが、「スイングは速いのにボールがアウトしてしまう」「もっと重い球を打ちたい」と悩んでいるなら、エッグパワーは最高のパートナーになります。一方で、スイングスピードがゆっくりで、ガットに反発力だけを求める人には、少しハードに感じられるかもしれません。
私自身、このガットに変えてから「ボールが落ちる」という自信がついたことで、フォアハンドの振り抜きが劇的に良くなりました。
まとめ:あなたの右腕を「エッグボール製造機」に変えるために
エッグパワーは、単なる道具ではなく、プレイヤーのプレイスタイルを攻撃的に変えてくれる「劇薬」のようなガットです。
もし今、自分のショットに物足りなさを感じているなら、一度その独特な「噛みつき」を体験してみてください。ベースライン際で急激に沈むあなたのショットを見て、相手プレイヤーが驚く顔を見ることになるはずです。


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