「テニスの絵を描きたいのに、なぜか人形が固まっているみたいに見える……」そんな悩みを抱えていませんか?私もかつては、ラケットを持たせただけの棒立ちの人間ばかり描いていました。しかし、テニスというスポーツ特有の身体の動きと、道具の構造を理解することで、紙の上でキャラクターが激しく動き出すような感覚を掴むことができました。
今回は、私が試行錯誤の末にたどり着いた、テニス絵を魅力的に仕上げるための具体的なコツを、実体験を交えてご紹介します。
なぜあなたの描く「テニスの絵」は止まって見えるのか?
初心者が陥りがちなのが、フォームを「記号」として捉えてしまうことです。「サーブはこのポーズ」と固定観念で描くと、重力や慣性が無視された不自然な絵になります。
私が上達のきっかけを掴んだのは、プロの試合をスローモーションで観察した時でした。テニスの動きは、常に「タメ」と「解放」の連続です。例えばフォアハンドなら、打つ直前の腰のひねりと、打った後のラケットの振り抜きを意識するだけで、絵の熱量は劇的に変わります。
体験から学んだ「リアリティ」を生む3つのポイント
1. ラケットの構造を甘く見ない
テニスにおいてラケットは体の一部です。しかし、これが意外と難しい。特にガット(網目)をすべて律儀に描くと、かえって平面的に見えてしまいます。
私は、ガットをあえて「かすれ」や「光の反射」として表現することで、スイングの速さを演出しています。また、ラケットを描く際のパースの歪みを練習するなら、テニスラケットを実際に手に取って、様々な角度からデッサンしてみるのが一番の近道でした。
2. 視線と首の角度で「意志」を込める
テニスプレーヤーは常にボールを追っています。顔の向きだけでなく、眼球がどこを向いているか、首筋にどれだけ力が入っているかを書き込むと、その選手の「集中力」が伝わるようになります。私は、鏡の前で自分がフルスイングする真似をし、その時の首の筋肉の浮き出し方をスマートフォンのiPhoneで自撮りして資料にしました。
3. 足元から伝わる「地面の蹴り」
躍動感は上半身だけでなく、実は「足」に宿ります。踏み込んだ足のシューズが少し歪んでいる様子や、クレーコートであれば舞い上がる土を足元に添えるだけで、その一瞬の激しさが際立ちます。
テニス絵をより豊かにする小道具と練習法
道具の質感にこだわることも、記事や作品の質を一段上げます。テニスボール特有のフェルトの毛羽立ちは、細い線で少しランダムに描くのがコツです。
また、色の表現に迷ったら、高品質な色鉛筆やデジタルツールのブラシを試してみましょう。私はアナログで描く際、色鉛筆 100色を使って、ウェアの影に補色(青い服ならオレンジ系の影など)を混ぜることで、屋外の強い日差しを表現する工夫をしています。
最後に:完璧よりも「勢い」を大切に
テニスの絵に正解はありません。正確な解剖図よりも、あなたが「かっこいい!」と感じたその瞬間のエネルギーを紙に叩きつけることが大切です。
まずは、好きな選手の写真や動画を見ながら、思い切り筆を動かしてみてください。失敗したって構いません。その「描き込み」の数だけ、あなたの絵には深みが増していくはずです。
次の一枚を描くために、まずは新しいスケッチブックを開くことから始めてみませんか?


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