テニスの試合において「5-5」というスコアは、まさに心臓が口から飛び出しそうなほど緊張する局面です。初心者の方であれば「次はタイブレーク?それとも継続?」とルールに迷うこともあるでしょうし、中級者以上であれば「ここで一気に畳み掛けたいけれど、ミスが怖い」という葛藤に襲われるはずです。
私自身、草トーナメントに出始めたばかりの頃は、5-5になった途端に腕が振れなくなり、何度も悔しい思いをしてきました。しかし、正しいルールを知り、この特殊な局面での「戦い方の体験」を積み重ねることで、今では5-5を「自分が最も成長できる最高のチャンス」と捉えられるようになりました。
今回は、5-5からのルールと、この正念場で勝ち切るための実戦的な戦術・メンタルを、私の実体験を交えて深く掘り下げていきます。
5-5からの進め方:ルールを再確認して心の余裕を作る
まずは冷静にルールを整理しましょう。多くの方が参加する1セットマッチ(6ゲーム先取)の場合、5-5になった後の流れは大きく分けて2パターンあります。
- 7-5で決着をつけるパターン5-5からどちらかが連続で2ゲームを連取し、7-5になった時点で試合終了となります。
- 6-6から「タイブレーク」に突入するパターン5-5からお互いに1ゲームずつ取り合い、6-6になった場合は「7ポイント先取」のタイブレークが行われます。
大会によっては「5-5から即タイブレーク」という変則ルールが採用されることもあるため、試合前のルール説明はテニスノートなどにメモしておくのが鉄則です。ルールが曖昧だと「あと何点取ればいいのか」に脳のリソースを奪われ、プレーの質が著しく低下してしまいます。
5-5から勝ち切る人の「メンタル」:守りに入ると負ける法則
5-5という局面で最も恐ろしいのは、技術のミスではなく「心理的な縮こまり」です。私の経験上、ここで「絶対にミスをしたくない」と守りに入った時ほど、不思議なほど相手に打ち込まれるか、情けないダブルフォルトで自滅する傾向にあります。
「5-5は0-0と同じ」と脳を騙す
私はある時、上級者のコーチから「5-5になったら、スコアを忘れて0-0のつもりでプレーしろ」と教わりました。ここまで積み上げてきた優勢も劣勢も一度リセットする。この「メンタルの切り替え」ができるようになってから、5-5からの勝率が劇的に上がりました。
相手も「同じくらい怖い」ことを知る
相手の表情をよく見てください。肩が上がっていたり、息が荒くなっていたりしませんか?「緊張しているのは自分だけじゃない」と客観視するだけで、不思議と呼吸が整います。
実践戦術:1ゲームをもぎ取るための「確率」と「プレッシャー」
精神論だけでなく、具体的な「勝ち方」の引き出しを持っておくことが重要です。
ファーストサービスの確率を8割にする
5-5の場面で最も避けたいのは、セカンドサービスを叩かれることです。私はこの場面では、エースを狙うテニスラケットの鋭いスイングを封印し、少しスライスをかけてでも「確実に入るファーストサービス」を選択します。相手に「攻める隙を与えない」ことが、終盤では最大の攻撃になります。
相手の弱点を「執拗に」突く
「きれいなテニス」は必要ありません。相手がバックハンドを嫌がっているなら、フォア側が開いていてもバックに送り続ける。相手がネットプレーを苦手としているなら、短い球を混ぜて前に引きずり出す。泥臭く、相手が最も嫌がることを徹底するのが5-5の正攻法です。
ギアを一段上げるための「足」
疲労がピークに達する5-5。ここで差がつくのは「一歩目の速さ」です。私はあえてこのタイミングでテニスシューズの紐を締め直し、「ここからが本番だ」と自分に言い聞かせます。足を止めず、相手よりも一歩多く動く姿勢を見せるだけで、相手は「まだこんなに動けるのか」と戦意を喪失します。
まとめ:5-5は「自分を信じる力」の証明
5-5は、それまでの技術力以上に「自分を信じ、勇気を持って一歩踏み出せるか」が問われる場面です。ミスを恐れてラケットを振るのをやめてはいけません。
もしこの記事を読みながら、次の試合の5-5を想像してワクワクできたなら、あなたはもう勝つ準備ができています。次にそのスコアを迎えた時、深呼吸をして、あえて不敵に微笑んでみてください。その一瞬の余裕が、あなたを勝利へと導くはずです。


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