「テニスを始めたけれど、クレーコートだと全然思うように動けない」「ハードコートでは勝てるのに、土のコートになるとラリーが続かない」そんな悩みを抱えていませんか?
かつての私もそうでした。初めて赤土のクレーコートに立った時、まるで氷の上を歩いているかのような感覚に陥り、踏ん張りがきかずに転倒。ウェアは真っ赤に染まり、ボールは予想以上に高く跳ねて頭上を越えていく……。しかし、クレーコートの特性を理解し、正しい技術と道具を揃えることで、その「滑る感覚」は最高の武器に変わります。
本記事では、私の実体験を交えながら、クレーコートで圧倒的に有利に動くための秘訣を詳しく解説します。
1. テニス・クレーコートの基本特徴と「赤土」の正体
クレーコートには大きく分けて、日本で一般的な「グリーンクレー(荒木田土など)」と、全仏オープンで使用される「アンツーカー(赤土)」があります。どちらにも共通しているのは、表面に細かい砂の層があることです。
- ボールの挙動: バウンドした瞬間に砂がブレーキとなり、球足が遅くなります。一方で、回転(スピン)が非常によくかかるため、高く跳ね上がるのが特徴です。
- 体への優しさ: ハードコートのように足首や膝にダイレクトに衝撃が来ません。長時間のプレーでも疲れにくいのは、土ならではのメリットです。
2. 【体験談】滑りを味方につける「スライディング」の極意
多くのプレーヤーがクレーコートで苦労するのは「止まり方」です。ハードコートの感覚で急ブレーキをかけようとすると、足が流れてバランスを崩します。
私が上達のヒントを得たのは、あるベテラン選手の動きを見た時でした。彼はボールに追いつく直前、すでに足を滑らせながら打点に入っていたのです。
スライディングを習得するためのステップ
- 「止まるため」ではなく「近づくため」に滑る: 打つ瞬間に止まろうとするのではなく、滑りながらボールに近づき、スライディングの終点で打球するイメージを持ちます。
- 膝の力を抜く: 膝を突っ張ると砂に足が刺さり、転倒の原因になります。軽く膝を曲げ、重心を低く保つことが安定の秘訣です。
- 内側のエッジを意識: スキーのように、足の内側に少しだけ体重を乗せて砂を削る感覚を持つと、滑る距離をコントロールしやすくなります。
「滑ってから打つ」というリズムが体に馴染んでくると、守備範囲が劇的に広がります。これは、クレーコートでしか味わえない最高の快感です。
3. クレーコート専用シューズが勝敗を分ける
道具選びで最も妥協してはいけないのがシューズです。私は一度、オールコート用のシューズでクレーの試合に出場したことがありますが、それは悲惨なものでした。溝に砂が詰まり、全くグリップが効かなくなったのです。
クレーコートでは、靴底が「ヘリンボーン(魚の骨)」状になっている専用シューズが必須です。この深い溝が砂を掴み、そして蹴り出す時に砂を逃がしてくれます。
特におすすめなのが、高い耐久性とホールド感を両立したアシックス テニスシューズ ゲルレゾリューションです。激しいスライディングでも足がブレず、砂の上でも確実な一歩を踏み出せます。また、軽さを重視して軽快に動き回りたい方にはヨネックス テニスシューズ パワークッションも非常に高い支持を得ています。
4. クレーコートでの戦術:泥臭く、そして賢く
クレーコートは「チェスの試合」に例えられます。一撃で決めるエースは出にくいため、いかに相手を崩すかが重要です。
- 深いスピンボール: 相手をベースラインの遥か後ろまで下げさせます。
- ドロップショットの活用: 相手が後ろに下がった隙を見逃さず、ネット際に落とします。砂の上では足が滑るため、急な前へのダッシュは非常に困難です。
- センターセオリー: 角度をつけすぎると、相手にスライディングで拾われる可能性が高まります。まずは深くセンターに打ち込み、甘くなった球を仕留めるのが定石です。
5. プレー後のマナーとケア
クレーコートを愛するプレーヤーなら、プレー後のコート整備も技術のうちです。ブラシ(コートブラシ)をかける際は、円を描くのではなく、ネットに対して平行に、端から端まで丁寧にかけましょう。
また、赤土の汚れは放置すると落ちません。ウェアに付いた砂は、乾いているうちに叩いて落とすのがコツです。シューズの溝に詰まった砂も、シューズブラシなどを使ってその場で落としておくと、自宅の玄関が砂だらけになるのを防げます。
まとめ
クレーコートは、テニスの「心・技・体」すべてを試される場所です。最初は思い通りにいかないかもしれませんが、正しいシューズを選び、スライディングの感覚を掴めば、これほど戦略的で楽しいサーフェスはありません。
まずはテニスシューズ クレー・オムニ用を準備して、土の上でしか味わえない深いラリーの世界に飛び込んでみてください。


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