テニスのプレーの質を左右するのはラケットだと思われがちですが、実はボールが直接触れる「ガット」こそが命。そんな中、最近コアなプレーヤーの間で話題にのぼるのがテニスウィッチ関連のストリングです。
私自身、長年ポリエステル系の硬いガットを愛用してきましたが、最近は「もっと楽にボールを飛ばしたい」「肘への優しさが欲しい」と感じるようになりました。そこで、評価の高いテニスウィッチ系のストリングを実際に自分のラケットに張り、1ヶ月間みっちり週3ペースで打ち込んできた体験記をお届けします。
最初に感じた「食いつき」の衝撃
コートに出て最初の一球を打った瞬間、思わず「おっ」と声が出ました。これまでのガットが「パチン」と弾く感覚だとしたら、テニスウィッチは「グニュッ」と一度ボールを飲み込んでから押し出すような、独特のホールド感があります。
特にボレーでその恩恵を強く感じました。相手の生きたボールに対して、ラケット面を作っておくだけでボールが暴れず、狙ったコースへ吸い込まれるように飛んでいきます。この「球持ちの良さ」は、タッチショットを多用するプレーヤーにはたまらない快感でしょう。
スピン性能と弾道の変化
驚いたのは、厚い当たりで振り抜いた時のスピン量です。テニスウィッチ特有の摩擦感のおかげか、ベースライン際で急激にボールが沈んでくれます。「アウトかな?」と思ったショットが最後にコート内に収まってくれるので、次第にスイングを緩めず強気に振り抜けるようになりました。
ただし、フラット気味に叩くタイプの人にとっては、この「掴みすぎる感覚」が逆にパワーロスに感じてしまうかもしれません。実際、私のテニス仲間(ハードヒッター)に貸してみたところ、「打球感が柔らかすぎて、どこまで飛ばしているのか感覚がボヤける」という感想もありました。
1ヶ月使ってわかった「耐久性」と「腕への優しさ」
ポリエステルガットを使っていた頃は、練習後に肘にじんわりとした重さを感じることがありましたが、テニスウィッチに変えてからはその疲労感が明らかに軽減されました。衝撃吸収性が非常に高く、体への負担はかなりマイルドです。
一方で、気になるのは「賞味期限」です。
- 1週間目: 最高の打球感。スピン、コントロール共に完璧。
- 2週間目: 少しずつテンションが落ちてくるが、まだ許容範囲。
- 4週間目: さすがにノッチ(ガットの溝)が深くなり、スナップバックが鈍くなった印象。
週3回、ハードに打つ方であれば、1ヶ月弱が交換の目安だと感じました。
【結論】こんな人におすすめしたい
今回の体験を通じて、テニスウィッチをぜひ試してほしいのは以下のような方です。
- 肘や手首に不安がある方: 振動吸収性は間違いなくトップクラスです。
- コントロール重視の技巧派: ボールを掴む感覚が鋭いので、ドロップショットやアングルショットが楽しくなります。
- 楽に深さを出したい初・中級者: 少ない力でもボールがしっかり飛んでくれるので、守備範囲が広がります。
逆に、常に100%の力でぶっ叩きたい競技志向の方は、少し物足りなさを感じるかもしれません。しかし、一度この「吸い付くような打球感」を味わってしまうと、もう硬いだけのガットには戻れない……そんな魔力がテニスウィッチにはありました。
今のセッティングに少しでも行き詰まりを感じているなら、次回の張り替えでテニスウィッチを選んでみる価値は十分にあるはずです。


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