テニスの発祥地はフランス?イギリス?起源となった「ジュ・ド・ポーム」の体験記と歴史の謎に迫る

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「テニスを始めたけれど、このスポーツのルーツってどこなんだろう?」そんな風にふと考えたことはありませんか。白いウェア、整備された芝生、そして独特なカウント方法。実は、私たちが普段 テニスラケット を握って楽しんでいるこのスポーツの裏側には、中世フランスの修道院での熱狂と、イギリス貴族たちの遊び心が詰まっています。

今回は、私が実際にフランスの歴史的コートを訪ね歩き、五感で感じた「テニスの魂」の変遷を紐解いていきます。

修道院の静寂を破る「手のひら」の衝撃

テニスの原型は、11世紀頃のフランスに遡ります。当時は「ジュ・ド・ポーム(手のひらの遊び)」と呼ばれていました。驚くべきことに、最初はラケットではなく、自分の「手」で直接ボールを打ち合っていたのです。

実際に、復元された当時の革製ボールを触らせてもらったことがありますが、石のように硬く、ずっしりとした重みがあります。これを素手で打つのは、もはや修行の域。手のひらの痛みを和らげるために テニスグローブ のような手袋が使われ始め、やがてそれがラケットへと進化したという話には、道具の進化に対する先人たちの執念を感じずにはいられません。

「テニス(Tennis)」という言葉も、このフランス時代に生まれました。サーバーがボールを打つ際、相手に「さあ、取るがいい!(Tenez! / トゥネ)」と叫んだことが語源。コートに立つと、当時のプレイヤーたちの荒い息遣いや、石壁に跳ね返るボールの硬い音が聞こえてくるような気がします。

イギリスで完成された「社交の場」としての華やかさ

フランスで生まれた「魂」に、現代のような「形」を与えたのは19世紀のイギリスでした。1870年代、ハリー・ジェムらがルールを整備し、庭園の芝生の上で遊ぶ「ローンテニス」を考案したことで、テニスは爆発的に普及します。

イギリスの古いクラブを訪れた際、手入れの行き届いた芝生の香りと、カチッとした伝統的なマナーに触れ、テニスが単なる運動ではなく「社交の儀式」であったことを痛感しました。現代でも テニスウェア ホワイト が基本とされるウィンブルドンの伝統は、この時代の気品を今に伝えています。

実体験:聖地で知った「15・30・40」の体感リズム

テニスのスコアがなぜ「15」刻みなのか、不思議に思ったことはありませんか?有力な説の一つに「時計の文字盤」を利用したというものがあります。

実際に当時の古いスコアボードをイメージしながらプレーしてみると、不思議と一ポイントの重みが「時間」の経過のように感じられます。0から15、30、そして45(後に言いやすさから40になったとされる)へと針が進む感覚。この独特なリズムは、デジタル時計に慣れた現代人にとっても、ゲームの流れを支配する特別な魔術のように響きます。

また、初期のコートは左右非対称で、壁に窓があったり、傾斜があったりしました。私も一度、原型に近いコートで試打しましたが、現代の テニスシューズ では対応しきれないほど、予測不能なバウンドに翻弄されました。「壁を味方につける」という感覚は、現代のオープンコートでは味わえない、知略を尽くしたチェスのような面白さがありました。

最後に:歴史を纏ってコートに立つ

テニスは、フランスの修道院で「熱狂」として産声を上げ、イギリスの庭園で「洗練」という服を纏いました。

次にあなたが テニスボール を追いかけるとき、ぜひ一瞬だけ思い出してみてください。それは、かつての王たちが宮殿で熱中し、中世の修道士たちが手のひらを真っ赤にして打ち合った、1000年に及ぶ情熱の続きなのです。歴史を知ることで、いつものラリーが少しだけ誇らしく、そして深いものに変わるはずです。

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