テニス発祥の地・横浜山手公園へ。明治の風を感じる「聖地巡礼」体験記

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白いウェアに身を包み、木製のラケットでボールを追いかける貴婦人たち。そんな150年前の風景が、今も色鮮やかに脳裏に浮かぶ場所があります。それが、横浜の小高い丘の上に位置する「山手公園」です。

単なる「歴史の知識」としてではなく、実際に現地を歩き、コートの土を踏みしめて感じた、テニスファンなら一度は訪れるべき「聖地の熱量」を独自の視点でお伝えします。


始まりは、海を渡ってきた異国の文化だった

「テニスの起源」を紐解くと、11世紀頃のフランスの「ジュ・ド・ポーム(手のひらの遊び)」にまで遡りますが、私たちが今楽しんでいるローンテニス(近代テニス)が日本に上陸したのは、1876年(明治9年)のこと。

当時、横浜の外国人居留地で暮らしていた人々が、リラックスできる場を求めて作ったのが日本初の洋式公園「山手公園」です。ここを訪れると、当時の人々がいかに故郷の文化を大切にし、テニスというスポーツを愛していたかが、ひしひしと伝わってきます。

歴史の重みを感じながらプレイするなら、足元は信頼できるテニスシューズで固めておきたいところですが、この場所ばかりは最新のギアよりも、当時のクラシックな空気に寄り添いたくなる不思議な魅力があります。

「日本テニス発祥記念館」で時を忘れる体験

山手公園の一角にある「日本テニス発祥記念館」。ここは単なる資料館ではありません。一歩足を踏み入れると、まるでタイムスリップしたような感覚に陥ります。

  • 木製ラケットの重厚感:今のようなカーボン素材とは無縁の時代、ずっしりと重い木製ラケットで、どのようにしてあんなに優雅なラリーを続けていたのか。展示されているラケットのガットの張り方一つとっても、当時の職人のこだわりが見て取れます。
  • 進化するウェアの系譜:かつてはロングスカートやシャツでプレイしていた歴史が写真と共に紹介されており、スポーツウェアの進化に驚かされます。

展示を眺めていると、思わず自分も歴史の1ページに加わりたくなり、一眼レフカメラのシャッターを切る手が止まりませんでした。

今も息づく「現役」のコートでプレイする贅沢

この場所の最大の魅力は、ここが「過去の遺産」ではなく、今もなお現役のテニスコートとして機能している点です。

私が訪れた日も、地元の方々やテニス愛好家が、ヒマラヤ杉の巨木に囲まれたコートで汗を流していました。クレーコート独特の乾いた音、そして木々の間を吹き抜ける横浜の潮風。これこそが、テニス発祥の地でしか味わえない五感の体験です。

コートサイドで休憩している際、隣のベンチに座っていた年配のプレイヤーが「ここは土の質が違うんだよ、歴史が詰まっているからね」と笑って教えてくれたのが印象的でした。そんな何気ない会話も、聖地巡礼の醍醐味です。

聖地巡礼をさらに楽しむための「山手散策」

テニスを満喫した後は、ぜひ公園の周辺も歩いてみてください。山手エリアには、洋館が立ち並ぶエキゾチックな街並みが広がっています。

ウォーキングシューズに履き替えて、外国人墓地やエリスマン邸を巡れば、明治時代の横浜が持っていた熱気をより深く理解できるはずです。坂道が多いエリアですが、その分、頂上から見下ろす横浜港の景色は格別です。

おわりに:歴史を知ることは、スポーツを愛すること

「テニス発祥の地」を訪れることは、単にルーツを確認する作業ではありません。それは、先人たちがこのスポーツに込めた「情熱」を受け取る体験でもあります。

次にラケットを握る時、あなたのスイングにはきっと、横浜山手の丘で感じたあの心地よい風が宿っているはずです。歴史を知れば、テニスはもっと深く、もっと楽しくなります。

ぜひ、テニスバッグを肩にかけて、横浜の歴史の扉を叩いてみてください。

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