「テニスって、こんなにボールが当たらないものなの?」
意気揚々とテニススクールの門を叩いた初日、私の期待は見事に打ち砕かれました。周囲の経験者が軽やかにラリーを続ける中、私だけが空振りを連発し、たまに当たってもボールはホームラン。あの時の、隣のコートまでボールを拾いに行く「申し訳なさ」と「恥ずかしさ」は今でも忘れられません。
もし今、あなたが「テニスが難しすぎて向いていないかも」と悩んでいるなら、安心してください。それはあなたの才能がないからではなく、テニスというスポーツが持つ「特有の難しさ」に直面しているだけなのです。
今回は、私がどん底の初心者時代からラリーを楽しめるようになるまでに気づいた、テニスが難しい理由とその攻略法をリアルな体験談とともにお伝えします。
なぜテニスは「難しい」のか? 3つの主な理由
テニスは他の球技に比べても習得難易度が高いと言われています。その壁の正体を見ていきましょう。
1. 動くボールを「面」で捉える難しさ
野球やバドミントンと違い、テニスは重さのあるボールを、ガットという「面」で捉えなければなりません。初心者の頃の私は、ラケットをまるで虫取り網のように振り回していましたが、それではボールは制御できません。手首の角度が数ミリずれるだけで、ボールの着弾点は数メートル変わってしまう。この繊細さが、最初のハードルです。
2. 「足」で打つスポーツであること
「手で打とうとするな、足で打て」。コーチに何度も言われた言葉です。ボールが来る位置を予測し、最適な打点に自分の体を運ぶフットワーク。これができないと、どれだけ立派なフォームを持っていても空振ります。私は最初、足を止めたまま手を伸ばして打とうとして、何度もバランスを崩して転びそうになりました。
3. コートの広さとネットのプレッシャー
練習ではうまくいくのに、いざ試合形式になるとネットに突き刺したりアウトしたり。あの高いネットと、絶妙に狭いコートのサイズ感は、初心者のメンタルを容赦なく削りにきます。
【体験談】私が「テニスをやめたい」と思った瞬間と、それを乗り越えたきっかけ
私が一番挫折しかけたのは、通い始めて3ヶ月目。後から入ってきた運動神経の良い若者に、あっさりとラリーの回数で抜かされた時でした。
「自分にはセンスがないんだ」と、テニスラケットをバッグにしまい込み、一週間ほどスクールを休んだこともあります。しかし、どうしても悔しくてYouTubeでプロの試合を見ているうちに、あることに気づきました。
「彼らは、私のように力一杯振り回していない」
次の練習で、恥を忍んでコーチに「力を抜くにはどうすればいいですか?」と聞きました。そこから私のテニスは変わりました。100%の力で叩き込むのではなく、30%の力で「運ぶ」感覚。そのコツを掴んだ瞬間、初めて20回以上のロングラリーが続いたのです。あの時の、心臓がバクバクするような高揚感は、今でも私の原動力になっています。
「難しい」を「楽しい」に変える!上達のための5ステップ
最短で「難しい」の壁を突破するために、私が実践して効果があった方法を紹介します。
① 素振りを「鏡の前」で徹底する
自分のフォームは、自分が思っている以上に崩れているものです。私は姿見の前で、プロの動画をスロー再生しながら形を真似しました。「あ、自分はこんなに肘が下がっていたんだ」という気づきが、コート上でのミスを劇的に減らしてくれました。
② 「当てるだけ」から始める
最初はかっこいいスイングなんて不要です。まずはボールの正面にラケットを置き、当てるだけ。飛距離を出すのはラケットの反発性能に任せましょう。最近の初心者向けテニスラケットは非常に高性能なので、当てるだけでしっかり飛んでくれます。
③ ショートラリーを活用する
サービスライン付近での短いラリーを徹底しました。大きく振れない分、ボールをコントロールする感覚が養われます。
④ 動画を撮って客観視する
勇気を出して、自分の練習風景をスマートフォンで撮影してみてください。あまりの格好悪さに絶望するかもしれませんが、それが上達への最短ルートです。「理想」と「現実」のギャップを埋める作業こそが練習です。
⑤ 道具に頼る
もし、昔の重いラケットを譲り受けて使っているなら、今すぐ最新モデルを検討してください。私はヨネックスのラケットに買い替えた初日、ボールが魔法のようにコートに収まるようになって驚きました。道具の進化は、技術の未熟さを補ってくれます。
まとめ:テニスは「できない」からこそ面白い
テニスは一朝一夕でマスターできるスポーツではありません。だからこそ、初めて狙ったコースにエースが決まった時、初めて試合で勝った時の喜びは、何物にも代えがたいものがあります。
難しいと感じるのは、あなたが真剣に向き合っている証拠です。完璧を目指さず、まずは「昨日の自分より1回多くラリーを続ける」ことだけを目標にしてみませんか?
その先には、一生続けられる最高の趣味が待っています。
次は、私が実際に使って「魔法のように打球が変わった」と感じたテニスシューズの選び方について、詳しく解説しましょうか?


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