真夏のハードコート、サービスエースを狙う大事な局面。額から垂れた一滴の汗が目に入り、視界が滲んでダブルフォルト……。テニスプレイヤーなら、誰もが一度はそんな苦い経験をしたことがあるはずだ。タオルで拭いても追いつかない、あの不快な汗の滴りを食い止める唯一の武器。それが「テニスヘアバンド」だ。
かつては「少し気恥ずかしい」と感じていた筆者も、一度装着してからはその快適さに驚愕し、今ではヘアバンドなしでのプレーは考えられない。今回は、自らの汗と格闘してきた経験をもとに、機能性とスタイルを両立させる選び方と、ガチでおすすめできる逸品を紹介していく。
なぜテニス専用のヘアバンドが必要なのか
テニスは激しい左右の揺さぶりと、サーブ時の上下運動が繰り返されるスポーツだ。一般的なヘアバンドでは、プレーの激しさに耐えきれずズレたり、吸水容量を超えて結局汗が漏れてきたりすることが多い。
テニス専用モデルは、速乾性に優れたポリエステル混紡や、シリコンの滑り止めが施されたものなど、競技特有の動きを計算して作られている。実際にHALO(ヘイロ) ヘッドバンドを使い始めてから、真夏の3時間マッチでも一度も目を細めることなく、ボールの縫い目まで集中して追えるようになったのは衝撃的な体験だった。
プレースタイルで選ぶ3つのタイプ
ヘアバンド選びで失敗しないコツは、自分の「発汗量」と「髪の長さ」に合わせることだ。
- バンダナ・タイバック型(結ぶタイプ)自分の頭のサイズに合わせて締め付けを調整できるのが最大の利点だ。NIKE(ナイキ) コート ドライフィット ヘッドタイのようなタイプは、プロ選手のように背後で紐をなびかせるスタイルもカッコいい。タイトに締めれば、どれだけ激しく動いてもびくともしない。
- ワイド・伸縮型(幅広タイプ)とにかく汗の量が多いなら、このタイプ一択だ。広い面積で汗をキャッチし、蒸発させてくれる。adidas(アディダス) テニス ヘッドバンドのパイル地タイプは、タオルのような安心感があり、冬場の防寒対策としても重宝する。
- シリコン・スリム型(細いタイプ)「ヘアバンドをしている感」を出したくない人や、前髪を固定したい女性プレイヤーに人気だ。under armour(アンダーアーマー) パフォーマンス ヘッドバンドのスリムモデルは、内側にシリコンが貼ってあり、前髪をガッチリホールドしてくれる。
実際に使ってわかった、本音のおすすめ10選
1. HALO(ヘイロ) ヘッドバンド プルオーバー
「汗が目に入らない」という点において、これの右に出るものはない。内側の黄色いシリコンゴムが汗を左右に流す堤防の役割を果たしてくれる。コンタクトレンズを使用しているプレイヤーには、迷わずこれをおすすめしたい。
2. NIKE(ナイキ) スウッシュ ヘッドバンド
王道中の王道。厚手のコットンパイルが驚くほどの吸水力を見せる。洗濯を繰り返すと少し硬くなるが、その「使い込んだ感」もまたテニス愛好家にはたまらない。
3. adidas(アディダス) テニス タイバンド
非常に薄手で、帽子やサンバイザーの下に仕込むことができる。筆者は真夏、このタイバンドを巻いた上からメッシュキャップを被る。これが最も効率的な汗対策だと確信している。
4. Lululemon(ルルレモン) Fringe Fighter Headband
テニスウェアもおしゃれにこだわりたい層から絶大な支持を得ている。幅広で髪を包み込むようにホールドでき、プレー後のランチでもそのまま違和感なく過ごせるデザイン性が魅力だ。
5. under armour(アンダーアーマー) スポーツマスク用ヘッドバンド
同社の「Iso-Chill」素材を採用したモデルは、触れた瞬間にひんやりと感じる。熱がこもりやすい頭部をクールダウンしてくれる感覚は、炎天下のクレーコートで大きなアドバンテージになる。
6. GUTR(ガター) スウェットバンド
布製ではなく、プラスチックのような素材で作られた特殊なモデル。汗を吸収するのではなく、樋(とい)のように横へ流す。吸水限界がないため、一日に何試合もこなすトーナメントプレイヤーには最適だ。
7. Yonex(ヨネックス) ヘッドバンド
日本人プレイヤーの頭の形にフィットしやすい。タイトすぎず、かといって緩すぎない絶妙なテンションは、長時間の使用でも頭痛が起きにくい。
8. Babolat(バボラ) ロゴ ヘッドバンド
ラケットをピュアドライブで揃えているなら、ブランドを統一するのも楽しみの一つ。発色が良く、コート上での存在感が際立つ。
9. HEAD(ヘッド) テニス ヘッドバンド
シンプルイズベスト。非常に軽量で、付けていることを忘れるほどの軽やかさがある。サブとしてバッグに忍ばせておくのにちょうどいい。
10. Suddora(スドラ) タイバック ヘッドバンド
カラーバリエーションが豊富で、チームメイトとお揃いにしやすい。コストパフォーマンスにも優れており、毎日練習する学生プレイヤーの強い味方だ。
メンテナンスの注意点:柔軟剤は「敵」
お気に入りのヘアバンドを長持ちさせるために、一つだけ覚えておいてほしいことがある。それは「柔軟剤を使わないこと」だ。柔軟剤の成分は繊維の表面をコーティングしてしまい、吸水性を著しく低下させる。
筆者は一度、お気に入りのNIKE(ナイキ) ヘッドバンドを柔軟剤たっぷりで洗ってしまい、汗を全く吸わない「ただの布」にしてしまった経験がある。スポーツ専用の洗剤で洗うか、おしゃれ着洗剤でサッと手洗いするのが、性能を維持する秘訣だ。
まとめ:自分に合った一本で、プレーの質を上げよう
ヘアバンドは単なるファッションアイテムではない。視界をクリアにし、集中力を維持するための「ギア」である。
もしあなたがまだ、シャツの袖で額を拭きながらプレーしているなら、ぜひ一度試してみてほしい。目に入る汗を気にせず、ボールだけに集中できる感覚を知ってしまったら、もう二度と以前の自分には戻れないはずだ。
次はどのモデルを試してみたいだろうか?あなたのプレースタイルに最適な一本を見つけて、次の試合を最高のコンディションで迎えてほしい。


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