「テニスやバドミントンのラケット、いざ描こうとすると網目(ガット)やフレームの形が難しくて、なんだか不自然な仕上がりになってしまう……」そんな悩みをお持ちではないでしょうか。
部活動のチラシ作りから本格的なキャラクターイラストまで、ラケットは身近なモチーフですが、実は「構造」を理解していないと一気に素人感が出てしまう難しいアイテムです。私は以前、スポーツ用品のカタログ用カットを描く際に、ガットの本数を適当にしてしまい「これはラケットじゃない」とプロに指摘された苦い経験があります。
この記事では、そんな私の失敗談と実体験に基づいた「それっぽく見える」描き分けのコツと、便利な素材の活用術を徹底解説します。
【競技別】ラケットの特徴とリアルに見せる描き分けのコツ
ラケットは競技ごとに「重さ」「しなり」「太さ」が全く異なります。これらを意識するだけで、イラストの説得力は格段に上がります。
テニスラケット:重厚感とグリップの「角」が命
硬式テニスラケットを描く際のポイントは、フレームの「厚み」です。バドミントンに比べてがっしりとした構造を意識しましょう。
特に重要なのがグリップです。テニスのグリップは断面が「八角形」になっています。ここをただの円柱で描いてしまうと、使用感が出ません。テニスラケットのグリップテープが重なり合って、少し段差ができている様子を描き込むと、使い込まれた道具のリアリティが生まれます。
バドミントンラケット:驚くほどの「細さ」を強調
バドミントンラケットを描く時は、とにかくシャフト(棒の部分)を細く描くのがコツです。「こんなに細くて折れないの?」と思うくらいで丁度よくなります。
実体験として、バドミントンは手首のスナップを多用するため、グリップを握る指の動きが非常に複雑です。指の隙間から少しだけ見えるシャフトの細さを強調すると、スピード感のあるイラストになります。
卓球ラケット:ラバーの厚みと「断面」の質感
卓球ラケットは、木製の板とラバーの「層」を意識してください。
真横から見た時に、木材の層とスポンジ、そして表面のラバーが重なっている様子を描くと一気にプロっぽくなります。シェークハンドの場合は、卓球ラケットのラバーが指に当たる部分を少し削っているような、プレイヤー独自のこだわりを描き込むのも面白いですよ。
実体験から学ぶ!「それっぽく見える」ガットの描き方
多くの人が挫折するのが、ガット(網目)の描写です。
全てを描かない「省略の美学」
初心者の頃の私は、一本一本丁寧に網目を描いていました。その結果、遠目で見ると真っ黒な塊になってしまったのです。
おすすめは、光が当たっている部分や、フレームに近い部分だけを数本描き、中央付近はあえて描かない手法です。人間の目は数本線があるだけで「あ、これは網目だな」と脳内で補完してくれます。
パースによる「ひし形」の歪み
ラケットを斜めから見た時、ガットの正方形は「細長いひし形」に変化します。この角度が少しでもズレると、ラケットが歪んで見えてしまいます。定規ツールを使う場合も、消失点を意識して放射状に線を引くのが、違和感を消す最短ルートです。
商用利用OK!ラケットのイラスト素材サイト活用術
「自分で描く時間がない!」という時は、既存の素材を賢く使いましょう。
- いらすとや / イラストAC: 汎用性が高く、地域のイベントやチラシには最適です。ただし、構造が簡略化されていることが多いので注意しましょう。
- Adobe Stock / PIXTA: 有料ですが、デジタルイラストの背景としてなじませるなら、こうした高精度な素材が一番です。
素材を使う際も、そのイラストのガットの向きやフレームの形状が、描こうとしている競技と一致しているか、ここまでに挙げたチェックポイントを確認してみてください。
まとめ:ラケットは「道具への愛着」を描くもの
ラケットのイラストは、単なる記号ではなく「そのスポーツをどう捉えているか」が表れるパーツです。
私自身、実際に硬式テニスボールを横に置いてデッサンしたことで、ラケットとボールの正しいサイズ比を肌で感じることができました。
まずは、身近にあるラケットの「グリップの汚れ」や「フレームの傷」など、小さな生活感を一つ足すところから始めてみてください。それだけで、あなたのイラストはもっと生き生きとしたものになるはずです。


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