バドミントンの試合中、相手のレシーブを突き破るような重いスマッシュを打ちたいと誰もが一度は願うものです。その願いを叶える最短ルートが「トップヘビー」なラケットへの買い替え。しかし、道具の特性を理解せずに手に取ると、思わぬ筋肉痛や操作性の悪さに悩まされることもあります。
私が実際にアストロクス100ZZやボルトリックZ-フォースIIを使い込んできた中で感じた、トップヘビー特有の「あの感覚」と、後悔しないための選び方をリアルにお伝えします。
そもそもトップヘビーとは?「ハンマー」を振り抜く感覚
トップヘビー(ヘッドヘビー)とは、ラケットの重心が先端寄りに設計されているモデルを指します。手に持った瞬間、ヘッドが「グンッ」と下がるような重みを感じるのが特徴です。
例えるなら、重いハンマーを振り下ろす感覚。遠心力が強く働くため、一度スイングが始まれば、自分の筋力以上のパワーがシャトルに伝わっていくのが分かります。初めてしっかり振り抜けた時の、あの「バチン!」と空気を切り裂く音と、手に伝わる強烈な手応えは、一度味わうと病みつきになります。
【体験談】トップヘビーに変えて実感した3つの変化
1. スマッシュの「伸び」が劇的に変わる
アストロクス99を使用した際、最も驚いたのはスマッシュの初速よりも「終速」です。ヘッドライトのラケットでは相手の手前で失速していたシャトルが、トップヘビーなら相手の足元まで突き刺さるように伸びていきます。レシーブが浮きやすくなるため、攻撃の主導権を握り続けることが可能になりました。
2. クリアが楽に奥まで飛ぶ
意外なメリットが「クリア」の飛距離です。追い込まれた場面でも、ヘッドの重みを利用して当てるだけで、面白いようにエンドライン際までシャトルが戻ってくれます。少ない力で大きく飛ばせるため、体力を温存したいシングルスプレイヤーには最高の味方だと実感しました。
3. 「振り遅れ」という最大の敵
一方で、ダブルスの前衛など、素早いタッチが求められる場面では苦労しました。特にドライブの応酬になると、ヘッドを返す一瞬の遅れが命取りになります。使い始めの数週間は、腕の疲労もいつも以上で、「このラケットは自分には重すぎるのか?」と不安になった時期もありました。
失敗しないための選び方と使いこなし術
自分の「リストの強さ」と相談する
トップヘビーは、手首や腕の力がある程度必要です。不安な方は、まずはアストロクス77のような「ややトップヘビー」なモデルから段階的に慣らしていくのが正解です。いきなり最高峰のハードなモデルを選ぶと、肘を痛めるリスクもあります。
グリップの太さで調整する
もし買ったラケットが少し重すぎると感じたら、アンダーラップを巻かずに直接グリップテープを巻いてみてください。重心が手元に寄り、操作性が少し向上します。逆に、もっとパワーが欲しい時は、ヨネックス グリップテープを重ね巻きして、自分の最適なバランスポイントを探るのも楽しみの一つです。
結論:攻撃こそ最大の防御と考えるあなたへ
トップヘビーのラケットは、決して「扱いやすい」道具ではありません。しかし、そのじゃじゃ馬な特性を乗りこなせた時、あなたのスマッシュは間違いなくチームの脅威になります。
「攻めて、攻めて、攻め倒したい」。そんな攻撃的なプレイスタイルを目指すなら、アストロクスシリーズなどの名機を手に取り、その圧倒的なパワーを自分のものにしてみてください。コートに突き刺さるシャトルの音が、あなたのバドミントン人生をもっと熱くしてくれるはずです。


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