「あと少しだけパワーがあれば打ち負けないのに」「ラケットが軽すぎて面が安定しない」……。テニスやバドミントンを続けていると、自分の感覚とラケットの挙動にズレを感じる瞬間が必ずやってきます。そんなとき、最も安価で劇的に打球感を変えてくれる魔法のアイテムが「鉛テープ」です。
私自身、長年「ラケット難民」として悩み、何本も買い替えてきましたが、最終的に行き着いたのは、お気に入りの一本を鉛テープで徹底的にチューニングすることでした。今回は、その実体験をもとに、後悔しないカスタマイズの極意を解説します。
鉛テープを貼る位置で「性格」はここまで変わる
鉛テープを貼る際、最も重要なのは「時計の針」に例えた位置選びです。ほんの数グラムの差ですが、振った瞬間に「別のラケットか?」と思うほどの変化が生まれます。
12時方向(ラケット先端):とにかくパワーが欲しいならここ
ラケットの真上、12時の位置に鉛テープを貼ると、スイングウェイトが劇的に上がります。
- 体験談: 実際に貼ってみると、遠心力が効いてサーブのスピードが明らかに上がりました。一方で、ボレーのような素早い反応が求められる場面では「ラケットが遅れて出てくる」感覚が強くなります。パワーヒッターには最高のスパイスですが、非力な方がやりすぎると手首を痛める諸刃の剣です。
3時・9時方向(サイド):打ち負けない安定感が手に入る
フレームの左右に貼るこのスタイルは、面のブレを抑えるのに最適です。
- 体験談: 相手の重いショットに対して、ラケットが面を作っているだけで弾き返してくれる安心感が出ます。個人的には、ここが最も「失敗が少ない位置」だと感じています。オフセンターで打ってしまった時の「嫌な振動」も軽減されました。
2時・10時方向:現代テニスの黄金バランス
先端のパワーと左右の安定性をいいとこ取りできる位置です。
- 体験談: プロ選手の多くが採用しているのも頷けます。フルスイングした時のボールの「潰れ感」が増し、なおかつ操作性もそこまで損なわれません。迷ったらまずはここから試すのが正解です。
【実録】私が経験したカスタマイズの失敗例
「重くすればするほど強くなれる」――そう過信していた時期、私はラケットのあちこちにベタベタとリードテープを貼り、合計で20g近く増量したことがあります。
結果は散々でした。最初の15分は威力のある球が打てて悦に浸っていましたが、試合の後半には腕が上がらなくなり、スイングスピードが低下。結局、本来のスペックよりも飛ばないラケットになってしまったのです。
教訓: 鉛テープは「一気に貼らない」。まずはヨネックス バランサーのような2g〜3g程度のセットから始め、1〜2週間じっくり試してから増やすかどうかを決めるべきです。
失敗しない貼り方のテクニック
せっかく貼ったテープが試合中に剥がれて飛んでいったら目も当てられません。長く愛用するためのちょっとしたコツを紹介します。
- 脱脂を徹底する: 貼る前に、フレームの汚れや油分をアルコールティッシュなどで綺麗に拭き取ってください。これだけで粘着力が倍増します。
- 角を丸くカットする: テープの四隅をハサミで丸く切っておくと、ウェアやバッグに引っかかって剥がれるのを防げます。
- グロメットを避ける: ストリングの穴(グロメット)を塞いでしまうと、ガットの張り替えができなくなります。必ず穴を避けて貼りましょう。
おすすめは、扱いやすいキモニー リードテープです。ハサミで簡単に切れて、粘着力も安定しています。
まとめ:自分だけの「神スペック」を見つけよう
ラケットは完成品を買って終わりではありません。鉛テープでのカスタマイズは、自分の筋力やプレースタイルの変化に合わせて、ラケットを「進化」させる作業です。
「もう少し重ければ……」という直感を信じて、まずは数グラムから試してみてください。カチッと自分の感覚にハマる位置が見つかったとき、あなたのテニスは確実に一段上のレベルへと引き上げられるはずです。
まずは定番のテニス 鉛テープを手に入れて、コートで自分だけの「正解」を探してみませんか?


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