「カタログの重さは同じなのに、なぜかこのラケットだけ振ると重く感じる…」そんな違和感を覚えたことはありませんか?その正体こそが、スイングウェイト(SW)です。テニス歴15年の私が、実際に数々のラケットを振り倒して辿り着いた、スイングウェイトの真実と失敗しない選び方を徹底解説します。
スイングウェイトとは?「静止重量」に騙されてはいけない理由
多くの人がラケットを選ぶ際、まずは「300g」といった重量を確認します。しかし、これはあくまで天秤に載せた時の「静止重量」です。対してスイングウェイトは、ラケットを振った時に遠心力によって感じる「動的な重さ」を数値化したものです。
例えば、ヨネックス VCORE 100とバボラ ピュアドライブを比べたとき、静止重量が同じでも、バランスポイントが1mmヘッド寄りにズレるだけで、スイングウェイトは劇的に変わります。実際にコートで振ってみると、全く別物のラケットのように感じるのはこのためです。
【体験談】スイングウェイトがプレーに与える劇的な変化
私は過去に、操作性を重視してスイングウェイトが極端に低いラケットに手を出したことがあります。結果、ボレーの反応は神がかり的に速くなりましたが、相手のパワーショットにことごとく面が負け、ボールが飛ばないというジレンマに陥りました。
逆に、ヘッド スピード MPにリードテープを貼ってスイングウェイトを爆上げした時期もあります。その時の感覚は今でも忘れられません。
- 圧倒的なボールの伸び: 軽く合わせるだけで、エグいほど重い球が相手のコート深くへ突き刺さる。
- 面安定性の向上: 相手の140km/h近いサーブをブロックしても、手元が全くブレない。
しかし、試合が1時間を超えると地獄が始まります。疲労でスイングスピードが落ち、振り遅れが頻発。最終的には手首を痛める原因にもなりました。体験から言えるのは、「SWは高ければいいわけではなく、自分の筋力で最後まで振り抜ける限界値を見極めるのが正解」ということです。
プレースタイル別:後悔しない数値の目安
私の周りのプレーヤーたちの傾向と、実際の使用感から導き出した目安がこちらです。
- 攻撃型ベースライナー: スイングウェイト「290〜300以上」を推奨。遠心力を活かした破壊力のあるストロークが可能になります。
- ダブルス・ネットプレーヤー: スイングウェイト「280前後」がベスト。ポーチでの瞬発力や、咄嗟のボディーショットへの反応が格段に良くなります。
- 非力な方・ジュニア: 「270以下」からスタート。まずは正しいフォームで振り切ることを優先し、物足りなくなったらテニス用 鉛テープで少しずつ調整するのが賢いやり方です。
同じモデルでも数値はバラバラ?「個体差」という罠
ここが最も重要なポイントですが、ラケットには「個体差」が存在します。ウィルソン ウルトラ 100を2本同時に購入しても、片方のスイングウェイトが285で、もう片方が295なんてことはザラにあります。
私は以前、同じモデルを買い足した際にこの個体差に気づかず、1本目と2本目で全くコントロールがつかなくなった苦い経験があります。もし可能であれば、計測器のあるショップで数値を測ってもらうか、バボラ Racket Diagnostic Centerなどの精密な診断を受けて、自分の好みの数値を把握しておくことを強くおすすめします。
まとめ:スイングウェイトを知ればテニスはもっと楽しくなる
ラケット選びで迷走している方は、一度自分の使っているラケットの正確なスイングウェイトを意識してみてください。数値を知ることで、「なぜあのラケットは打ちやすかったのか」の答え合わせができます。
自分にぴったりのスイングウェイトを見つけた瞬間、テニスは驚くほど楽に、そして攻撃的になります。ぜひ、スペック表の数字の裏に隠された「振り心地」を探求してみてください。


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