「最近、ショットの威力が落ちてきた気がする」「もっと楽にボールを飛ばしたい」……テニスを続けていると、必ずと言っていいほど「道具の限界」を感じる瞬間が訪れます。しかし、いざショップに行っても最新モデルが並びすぎていて、どれが自分の救世主になるのか判断するのは至難の業です。
カタログの数値だけでは決して分からないのがテニスの面白いところであり、難しいところ。そこで今回は、数々の新作をコートで打ち倒してきた筆者の「生の声」をベースに、今選ぶべきラケットをプレイスタイル別にまとめました。
失敗しないラケット選びの3つのポイント
最新モデルを紹介する前に、これだけは押さえておきたい選び方の基準をお伝えします。
- 「しなり」か「弾き」か、好みの打球感を知るボールが面に食いつくような感覚が好きなのか、当てた瞬間に弾き飛ばす爽快感が欲しいのか。ここがズレると、どんな高級ラケットも「使いにくい棒」になってしまいます。
- 黄金スペック(300g / 100平方インチ)を基準にする迷ったらこの数値からスタートしましょう。ここを基準に「もう少し軽くして操作性を上げたい」「重くして打ち負けないようにしたい」と調整するのが最短ルートです。
- 「ボレーのしやすさ」を軽視しないストロークの威力ばかりに目が行きがちですが、試合で勝敗を分けるのはネットプレーの操作性です。自分の反応速度に追いついてくれるバランスを見極めてください。
【体験談重視】スタイル別おすすめラケット比較
圧倒的なパワーとスピン:パワー系モデル
とにかく相手を圧倒したい、ベースラインから力強いスピンボールを打ち込みたい方に最適なのがこのカテゴリーです。
中でも圧倒的な人気を誇るのがピュアドライブです。実際にコートで振ってみると、オフセンター(芯を外したショット)でも驚くほどボールが深く返ります。私の経験では、守備に回らされた時の「とりあえず返した球」がエースになることすらありました。ただし、フルスイングしすぎるとバックアウトしやすい面もあるため、スピンで抑え込む技術がある程度必要です。
また、よりスピン性能を追求したいならVCOREも外せません。独特のフレーム形状のおかげか、振り抜きが非常に鋭く、急激に落ちるエッグボールが面白いように打てます。相手から「バウンド後の伸びが違う」と言わせたいなら、これ一択です。
狙い通りのコースへ:コントロール・ツアー系モデル
パワーよりも「自分の意図をボールに伝えたい」というテクニシャンや、ハードヒッター向け。
プロスタッフを手に取ると、その打球感の情報の多さに驚くはずです。ボールを潰している感覚がダイレクトに掌に伝わってくるため、ミリ単位でコースを狙えるような錯覚(あるいは確信)を覚えます。正直、スイートスポットは狭く、体力も使いますが、芯を捉えた時の「パシュッ」という音と感触は中毒性があります。
もう少し扱いやすさを求めるなら、スピードMPが良いバランスです。適度なしなりとパワーの補填があり、ジョコビッチのような正確な配球をしたいプレーヤーの心強い味方になります。
腕に優しく扱いやすい:軽量・高反発モデル
「怪我が怖い」「長時間楽しくテニスを続けたい」という社会人プレーヤーやベテラン層に支持されているのがこちら。
EZONE 100Lなどは、軽量ながらもフレームの剛性が高く、面ブレが極限まで抑えられています。実際に3時間ほどの練習で使用しましたが、翌日の肘の疲れが明らかに違いました。軽い力で飛んでくれるので、ダブルスの並行陣で素早いボレー戦になっても、ラケットが遅れることなく反応できます。
迷ったらこれ!編集部イチオシの「神ラケット」
どれか一本と言われれば、私はピュアアエロを推します。
スピン性能が高いのはもちろんですが、2026年モデルに至るまでの進化で「打球感の柔らかさ」が劇的に向上しました。かつてのアエロにあった「硬い板で打っているような感覚」はもうありません。初級者から上級者まで、使う人のレベルに合わせて表情を変えてくれる、まさに懐の深い一本です。
まとめ:あなたの「直感」を大切に
ラケット選びに正解はありませんが、唯一言えるのは「持った時にワクワクするかどうか」が最も重要だということです。どれだけ評判が良くても、デザインや握り心地に違和感があれば、それはあなたのパートナーではありません。
まずは気になったモデルをテニスラケットのカテゴリーからチェックし、スペックを比較してみてください。そして可能であれば、一度オンコートでボールを打ってみること。その時、あなたの体の一部のように感じられた一本こそが、最高の相棒です。
新調したラケットで、次の週末のコートに立つのが楽しみになる。そんな一助になれば幸いです。
記事の内容に合わせて、具体的なガット(ストリング)の選び方や、テンション設定のガイドも作成しましょうか?


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