「カタログスペックは完璧なのに、打ってみたらなんだか違和感がある……」そんな経験はありませんか?その違和感の正体は、数値化されたフレームの硬さ、通称「RA値」にあるかもしれません。
今回は、テニス愛好家の間でも意外と見落とされがちなRA値について、私の試打体験を交えながら、その「本当の正体」と選び方のコツを詳しくお伝えします。
RA値とは?フレームの「しなり」を数値で知る
テニスラケットのRA値とは、フレームに一定の荷重をかけた際の変形量を数値化した「剛性指数」のことです。一般的には55〜75程度の数値で表され、数字が小さいほど「柔らかい(しなる)」、大きいほど「硬い(反発する)」ことを意味します。
スペック表の重量やバランスだけに目を奪われがちですが、実際にボールを打った際の「打球感」に最も直結するのがこの数値なのです。
【体験談】数値で変わる!驚くべき打球感の違い
私が実際に異なるRA値のラケットを使い比べた際、その差は一歩目の感覚から明確に現れました。
1. RA値が低いラケット(例:RA60前後)
Wilson Clashなど、RA値が低いモデルを手にした時、最初に感じたのは「ボールを掴む感覚」の心地よさです。インパクトの瞬間、フレームが一瞬ググッとしなり、ボールがラケット面に吸い付くようなホールド感があります。
- 実際の打球感: 「重厚でマイルド」。肘への衝撃が極めて少なく、自分のスイングの力がそのままボールに伝わっている実感が持てます。
- ここが注意: 自分がしっかり振らないとボールが飛ばないため、オフセンターで打った際には飛距離が極端に落ちる繊細さもありました。
2. RA値が高いラケット(例:RA70以上)
一方でBabolat Pure Driveのような高RA値のラケットは、まるで正反対のキャラクターです。フレームが硬いため、インパクト時のエネルギーロスが少なく、ボールが瞬時に弾き出されます。
- 実際の打球感: 「爽快でパワフル」。軽く合わせるだけで驚くほど速いボールが飛んでいきます。ボレーの際も面がブレず、弾き返す強さが頼もしく感じました。
- ここが注意: 打球音が高く、手首や肘に「ビビーン」とくる振動が伝わりやすいです。長時間打っていると、腕の疲労が蓄積しやすい傾向がありました。
プレイスタイル別:あなたに最適なRA値の目安
RA値の選び方に正解はありませんが、自分の「求める感覚」に合わせて選ぶのが失敗しない秘訣です。
| 求めるプレイスタイル | 推奨RA値 | 向いている人 |
| コントロール重視 | 55 〜 63 | クラシックな打球感を好み、自分の力で叩きたい方 |
| オールラウンド | 64 〜 68 | パワーとホールド感のバランスを両立したい方 |
| パワー・安定性重視 | 69 〜 75 | 楽に飛ばしたい方、ネットプレーで面安定性を求める方 |
まとめ:スペックの裏側にある「性格」を読もう
テニスラケット選びにおいて、RA値は「隠れた性格診断」のようなものです。
もしあなたが「最近肘が痛む」と感じているなら、Yonex VCORE PROのような比較的しなやかなモデルに目を向けてみるのも一つの手です。逆に「ボールにパワーが足りない」と悩んでいるなら、RA値が高めのYonex EZONEを試してみると、劇的にプレイが変わるかもしれません。
数値を知れば、ラケット選びの解像度は一気に上がります。次のラケット選びでは、ぜひRA値という視点を加えて、自分にぴったりの「相棒」を見つけ出してください。
記事の内容に基づき、各メーカーの最新モデルのRA値比較表を作成することも可能です。さらに詳しく知りたいモデルはありますか?


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