「最近、なんだかボールが飛ばなくなった気がする」「打球感が以前より重くなったかも……」
そんな違和感を抱えながら、同じラケットを3年も4年も使い続けていませんか?実は、テニスラケットには「折れていなくても寿命」という状態が存在します。
今回は、多くのプレーヤーが見落としがちなラケットの寿命について、平均的な買い替え周期から、ベテランプレーヤーが肌で感じる「へたり」のサイン、そして愛機を長持ちさせる秘訣まで、実体験を交えて詳しく解説します。
テニスラケットの寿命は「2年〜3年」が目安
一般的に、テニスラケットの寿命は週1〜2回のプレーヤーで2年〜3年と言われています。
「そんなに短いの?」と驚かれるかもしれません。テニスラケットの主原料であるカーボンは非常に頑丈ですが、ボールを打つたびに目に見えないレベルでフレームが変形し、少しずつその復元力(反発力)を失っていくのです。
もちろん、使用頻度によってこの期間は大きく前後します。
- 競技志向・学生(週4回以上): 半年〜1年
- 一般プレーヤー(週1〜2回): 2年〜3年
- 週末レジャー(月数回): 4年〜5年
特に、ヨネックス イーゾーンやバボラ ピュアドライブのような、パワーが売りのモデルほど、フレームの「コシ」が抜けた時のパフォーマンス低下を感じやすくなります。
ベテランが肌で感じる「買い替え時」5つのサイン
ラケットが寿命を迎えると、数値には表れない「感覚的な変化」が現れます。私が実際に何本ものラケットを使い潰してきた中で確信した、寿命のチェックポイントを紹介します。
1. 「飛ばない」と感じる場面が増えた
最も顕著なのが、今までなら楽に深く返せていたボールが、ネットにかかったり浅くなったりすることです。これはフレームの弾性が失われ、ボールを弾き返すエネルギーが低下している証拠。無理に飛ばそうとしてフォームを崩す前に、買い替えを検討すべきタイミングです。
2. 打球音が「ボフッ」と鈍くなった
新品の頃の「パチーン」という乾いた爽快な音が、寿命を迎えると「ボフッ」「ベチャ」という湿った音に変わります。これはフレーム内部の剛性が落ち、振動がうまく収束しなくなっているためです。
3. 手首や肘に「不快な振動」が残る
衝撃吸収性が落ちるため、インパクトの瞬間の微細な振動がダイレクトに腕へ伝わるようになります。「最近、テニスをした後に肘が重だるいな」と感じるなら、それは腕のせいではなく、ラケットの寿命かもしれません。
4. ストリングを張り替えても違和感が消えない
「ガットが緩んだかな?」と思ってルキシロン アルパワーなどの新しいストリングに張り替えても、翌週にはまた「打球感がぼやける」と感じる。これは、土台であるフレーム自体が歪んでいる典型的な症状です。
5. グロメットやバンパーの破損
フレーム上部を守るバンパーが削れ、カーボンが露出している場合は危険です。また、ストリングを通す穴(グロメット)が潰れていると、テクニファイバー エックスワン バイフェイズのような繊細なガットの性能を100%引き出すことができなくなります。
ラケットを長持ちさせるための「鉄則」
高価なウィルソン ウルトラなどの最新モデルを手に入れたら、少しでも長く使いたいもの。寿命を縮めるNG行為を避けるだけで、コンディションは劇的に変わります。
- 車内放置は厳禁: 真夏の車内はサウナ状態です。カーボンを固めている樹脂が高温で変質し、一気にフレームが柔らかくなってしまいます。
- ガットが切れたら即カット: ガットが1本切れたまま放置すると、フレームに不均等な圧力がかかり、歪みの原因になります。
- 保管は専用ケースで: ラケットバッグに入れ、湿気の少ない室内で保管しましょう。
まとめ:ラケットは「上達のための投資」
「まだ折れていないから使える」という考えは、実は損をしているかもしれません。へたったラケットを使い続けることは、空気が抜けたタイヤでレースに出るようなものです。
もし今のラケットを3年以上使っていて、少しでも「以前のような鋭い球が打てない」と感じているなら、一度最新モデルを試打してみてください。その進化と「本来の反発力」に驚くはずです。
新しいヘッド スピードを手に取った瞬間、あなたのテニスが再び輝き出すかもしれません。


コメント