「最新モデルはいつも最高と言うけれど、本当のところはどうなの?」
そんな疑問を抱えながら、私は今回 YONEX VCORE 100 を手に取りました。テニスラケットの進化は早いですが、特に昨今のスピン系ラケットのトレンドは、単なる「弾き」から「ホールド感との両立」にシフトしています。
実際にスクールのハードコートと、週末のオムニコートで計20時間ほど打ち込んできた私の生の声を、包み隠さずお伝えします。
1. 最初の1球で感じた「食いつき」の違和感(良い意味で)
まず驚いたのは、インパクト瞬間の独特な打球感です。
前作の VCORE シリーズは、どこか硬質でパキッとした弾きが前面に出ていた印象でしたが、今作はボールを一度フェース全体で「ギュッ」と掴むような感覚があります。
特にバックハンドのストレートを狙った際、少し打点が遅れてもフレームが助けてくれる安心感がありました。この「安心感」こそ、試合終盤の疲れた時間帯に効いてくるポイントです。
2. スピン性能:弾道が「落ちてから伸びる」快感
スピン性能については、もはや語るまでもないかもしれませんが、体験談として特筆したいのはその「軌道の変化」です。
私が普段使っている Babolat Pure Aero と比較しても、VCORE 100 はより高い弾道を描きやすく、そこから急激にベースライン際で沈んでくれます。
- エッグボールの質: 相手プレーヤーからは「普段よりバウンド後の伸びがエグい」と嫌がられました。
- スライス: 面の安定性が高いため、低い滑るようなスライスも浮かずにコントロール可能です。
3. ボレーとサーブ:操作性がもたらす恩恵
重量300g、バランス320mmという黄金スペックですが、フレームの空気抵抗が少ないせいか、数値以上に振り抜きが軽く感じます。
- サーブ: ヘッドが走るため、スピンサーブの変化量が目に見えて増えました。ワイドへのキックサーブでエースを取る快感は、このラケットならではです。
- ボレー: 当てるだけで飛ぶ「魔法の杖」ではありませんが、オフセンターで叩いても不快な振動が手に残りにくいのは YONEX 独自の素材技術のおかげでしょう。
4. ここが惜しい!正直なデメリット
手放しで褒めたいところですが、人によっては合わない点もあります。
それは「フラット気味に叩いた時の暴れ」です。
パワーがありすぎるため、厚い当たりでガンガン叩き込むフラットヒッターが VCORE 100 を使うと、どうしてもアウトボールが増える傾向にあります。そういった方は、迷わず VCORE 98 または VCORE PRO を選ぶべきでしょう。
5. 最適なセッティングの提案
このラケットのポテンシャルを最大限に引き出すなら、ガット選びが重要です。
私は YONEX POLYTOUR REV を48ポンドで張りましたが、これが正解でした。ガットのシリコンオイルコーティングがスナップバックを助け、さらにスピンが強調されます。
もし肘への負担が気になるなら、Technifibre X-ONE BIPHASE のような高品質なナイロンを混ぜるハイブリッドも面白いかもしれません。
結論:このラケットは誰を救うのか?
VCORE 100 は、「もっと楽にスピンをかけたい」「粘り強いテニスで相手を翻弄したい」と願う中級〜上級プレーヤーにとって、これ以上ない武器になります。
かつての「スピン=硬い」という常識を覆す、この柔らかくも攻撃的なフィーリング。一度味わってしまうと、もう他のラケットには戻れないかもしれません。
あなたの次なる1本として、自信を持っておすすめします。


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