テニスを愛するプレイヤーなら一度は手にしたことがある、あるいはコートで見かけない日はないと言っても過言ではないのがヨネックス EZONEシリーズです。「魔法のラケット」と称されることもあるこのシリーズですが、実際に数ヶ月使い込んで見えてきた、カタログスペックだけでは分からない「真の打球感」と「勝てる理由」を深く掘り下げてお届けします。
最初に感じた、ISOMETRICが生む圧倒的な「安心感」
EZONE 100を握り、最初にストロークを放った瞬間に驚くのは、そのスイートスポットの広さです。ヨネックス独自の四角いフレーム形状「アイソメトリック」の恩恵は伊達ではありません。追い込まれた場面でフレームの先端側に当たってしまったショットでも、不思議とボールが死なずに相手コートの深くへ返ってくれます。
この「多少外してもなんとかなる」という感覚は、試合の終盤、体力が削られた場面で大きな精神的支柱になります。他社のラウンド形状ラケットでは失点していたであろうミスショットが、EZONEならチャンスボールに変わる。この差は、スコアに直結する大きな武器です。
2G-Namd Speedがもたらす、吸い付くような「しなり」と「弾き」
かつてのパワー系ラケットは「硬くて弾く」という印象が強かったですが、現行のEZONE 98などは全く別次元です。2G-Namd Speedというカーボン技術により、インパクトの瞬間にグッと一度ボールを掴むような感覚があります。
ボールを潰して打つ感覚がありながら、離れる瞬間のスピード感は鋭い。この「ホールド感があるのに球離れが速い」という矛盾するような打球感こそが、現代テニスにおいてスピンとスピードを両立させる鍵となっています。筆者が実際にフルスイングした際も、ボールがコートに突き刺さるような重いショットを安定して放つことができました。
ネットプレーとサーブで見せる、意外な「器用さ」
EZONEはストローカー専用機だと思われがちですが、実はボレーの操作性も特筆すべき点です。Vibration Dampening Mesh(VDM)による不快な振動のカットが秀逸で、タッチボレーやドロップショットの際にも繊細な感覚が手に伝わります。
また、サーブにおいてはその「縦のしなり」が爆発的なヘッドスピードを生みます。特にフラットサーブの威力は圧巻で、ヨネックス ポリツアープロのような少し柔らかめのポリエステルストリングと組み合わせると、打球音の爽快感と共にエースを量産できる感覚が得られました。
どんなプレイヤーがこのラケットで「覚醒」するのか?
実際に使い倒した結論として、以下のような方にはヨネックス EZONEが最高のパートナーになると確信しています。
- もっと楽にボールを飛ばしたいが、コントロールも妥協したくない方
- オフセンターヒットによる肘への衝撃や、腕の疲れを軽減したい方
- 攻守の切り替えが速い、現代的なオールラウンダーを目指す方
逆に、クラシックな「しなりすぎる」ラケットを好む方には少し飛びすぎると感じるかもしれませんが、現代のスピードテニスに順応したいのであれば、一度はこの「パワーの恩恵」に触れてみるべきです。
EZONE 100Lのような軽量モデルから、競技者向けのEZONE 98まで、自分のスイングスピードに合わせて選べる懐の深さも魅力です。あなたのテニスを一段上のステージへ引き上げる鍵は、この青いフレームの中に隠されています。


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