バドミントンを続けていると、誰もが一度は「もっとバックハンドが飛べばいいのに」「レシーブが安定しない」という壁にぶつかります。そんな悩みをラケットのテクノロジーで解決しようという、少し欲張りなコンセプトで生まれたのがDUORA 7です。
今回は、実際に数ヶ月間DUORA 7をメインラケットとして使い倒した筆者が、そのリアルな使用感と、なぜこのラケットが中級者の「救世主」になり得るのかを徹底的に解説します。
DUORA 7の基本スペック:表裏で異なる「二面性」の正体
まず、DUORA 7を語る上で外せないのが、ヨネックス独自の「デュアルオプティマムシステム」です。
ラケットのフレームをよく見ると、フォア面とバック面で形状が全く違います。フォア側はガッチリとしたパワーを生むボックス形状、バック側は空気抵抗を抑えて鋭く振り抜けるエアロ形状。この「1本で2度美味しい」構造こそが、DUORA 7のアイデンティティです。
スペック的には3U(平均88g)が主流で、バランスはど真ん中のイーブン。シャフトの硬さも「普通」に分類されるため、手に取った瞬間に「あ、これは馴染むな」と感じさせる安心感があります。
【実録】コートで感じた「フォアは剛、バックは柔」の衝撃
初めてDUORA 7を握ってシャトルを打ったとき、一番に驚いたのはバックハンドのクリアの伸びでした。
正直なところ、私はバックハンドが苦手で、追い込まれるとどうしても飛距離が落ちるのが悩みでした。しかし、DUORA 7のバック面(オレンジのカラーが目印)で捉えると、弾きが非常に鋭く、手首の返しだけでシャトルがスルスルと相手のコート奥まで伸びていきます。
一方でフォアハンドは、シャトルをしっかりと「掴む」感覚があります。スマッシュを打つ際も、ガチガチに硬いハードヒッター向けラケットのような衝撃はなく、マイルドな打球感とともに重い球が沈んでいく印象です。
ダブルスの激しい前衛でのプッシュや、ドライブの応酬でも、この「弾き」と「掴み」のバランスが絶妙に機能し、ミスショットが明らかに減ったのを実感しました。
実際に使ってわかったメリット・デメリット
どんな名機にも一長一短はあります。私が感じた本音のメリット・デメリットを整理します。
メリット
- バックハンドのサポート力が異常に高い: 「あと少し飛ばしたい」という願いを、ラケットが物理的に叶えてくれます。
- 長時間の試合でも疲れにくい: 打球感がマイルドなので、肘や手首への負担が少なく、3ゲーム目でもしっかり振り切れます。
- プレイスタイルを選ばない: シングルスでのコントロール、ダブルスでのスピード感、どちらにも高次元で対応可能です。
デメリット
- 表裏の意識が必要: 慣れるまでは、グリップを握り直すたびに「今どっちの面だ?」と確認する手間があります(色で判別可能ですが、最初は戸惑います)。
- 突き抜けた「一撃」には欠ける: ASTROX 100ZZのような、超重量級のスマッシュで圧倒したいパワープレーヤーには、少し優等生すぎるかもしれません。
DUORA 7はこんな人におすすめしたい
数あるラインナップの中で、あえてDUORA 7を選ぶべき人は以下のような方です。
- バックハンドを克服したい、あるいはもっと楽に打ちたい人
- ダブルスで前衛・後衛どちらも器用にこなしたいオールラウンダー
- 上級者向けラケットは硬すぎて扱いきれなかった経験がある中級者
DUORA 7は、プレイヤーの弱点をテクノロジーで補いつつ、得意な部分をさらに伸ばしてくれる、まさに「相棒」と呼ぶにふさわしい1本です。
もしあなたが「次に使うラケットで失敗したくない」と考えているなら、このDUORA 7を選択肢の最上位に置くことを強くおすすめします。その一振りで、今まで届かなかったシャトルが、驚くほど簡単に返るようになるはずですから。


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