「ペンはもう古い」なんて言葉、どこ吹く風。あの独特の握り心地と、指先でボールを操る繊細な感覚は、一度ハマるとシェークハンドには戻れない魔力がありますよね。
しかし、いざ「ペン型ラケット」を探そうとすると、日本式(日ペン)と中国式(中ペン)の分かれ道や、単板と合板の迷宮が待っています。私自身、日ペンの単板に惚れ込み、中ペンの裏面打法に挫折しかけ、最終的に自分なりの答えを見つけるまで、かなりの授業料をラケットに払ってきました。
今回は、私の実体験と最新のトレンドを交え、あなたが「相棒」と呼べる一本に出会うためのガイドをお届けします。
日本式と中国式、どっちが「正解」なのか?
結論から言えば、正解はありません。あるのは「あなたがどう戦いたいか」だけです。
圧倒的な破壊力の日本式(日ペン)
私が初めてサイプレスG-MAXを握った時の衝撃は今でも忘れません。最高級の檜単板が生み出す「吸い付いてから弾き飛ばす」ような感覚。スマッシュが決まった時の快感は、シェークの比ではありません。
- 体験談: 日ペンはとにかくフォア一本で勝負する潔さが必要です。ただ、グリップのコルクを自分の指にフィットするようにヤスリで削る時間は、まさに至福。自分専用の道具に育てていく感覚は日ペンならではの醍醐味です。
現代卓球の申し子、中国式(中ペン)
バックハンドの守備範囲を広げたいなら、中ペン一択です。私はSK7クラシックの中ペンから始めましたが、最初は驚くほど重く感じました。
- 体験談: 中ペンにラバーを両面貼ると、先端重心になりがちです。振り切る筋力が必要ですが、裏面打法を習得した瞬間に戦術がガラリと変わります。対下回転のチキータやドライブがペンで打てるようになった時の感動は、まさに「新しい武器を手に入れた」感覚でした。
失敗から学んだ、ペン型選びの3つの鉄則
ネットのレビューだけでは見えてこない、現場のリアルな選び方をお伝えします。
1. 「総重量」の計算を甘く見ない
中ペンでよくある失敗が、ラケット単体の軽さに惹かれて購入し、重い粘着ラバーを両面に貼って「振り切れない鉄の塊」にしてしまうこと。
私はかつてインナーフォース レイヤー ALCの中ペンに厚いラバーを貼り、手首を痛めた経験があります。初心者はラケット自体を80g前半に抑えるか、ラバーの厚さで調整するのが鉄則です。
2. 「削り」を恐れない
ペンホルダーは買った状態が完成形ではありません。特に日ペンの場合、人差し指が当たる部分は大胆に削る派と、あえて残す派で分かれます。私はタマス 紙やすりセットを常備し、練習中の違和感に合わせて1mm単位で調整しています。この「微調整」こそが、指先の感覚を打球に伝える秘訣です。
3. 素材の特性を知る
- 檜単板: 特製ロジンを塗って使い込むほど味が出る、唯一無二の打球感。
- 木材合板: スワットのような純木材は、ボールを掴む感覚が強く、回転をかける感覚を養うのに最適です。
- 特殊素材: 飛距離が欲しいならカーボン入りですが、ペン特有の「指先への響き」が少し濁る傾向にあります。
2026年、今選ぶならこの一本
これからペンを極めたい、あるいは復帰したいあなたへ、間違いない選択肢を挙げます。
もし、日ペンの極上の打球感を求めるならダイナム10.5。この厚みがもたらす安心感は代えがたいものがあります。
一方、現代的な両面スタイルを目指すなら、バランスの王道である馬龍5や、少し弾みを強化したアルティウス ST5からスタートするのが、上達への最短距離です。
ペンホルダーは、不器用で、こだわりが強くて、でも最高に熱いプレースタイル。
あなたの手に馴染む最高の一本が見つかることを、同じペンユーザーとして願っています。


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