「ヨネックスのラケットは四角いからスイートスポットが広い」という話は、テニスプレイヤーなら一度は耳にしたことがあるはずです。しかし、実際にコートに立ってEZONEやVCOREを振り抜いたとき、その「広さ」が自分のスイングにどう恩恵をもたらすのか、あるいは逆に違和感になるのかは、スペック表を見ているだけでは分かりません。
私はこれまで、歴代のヨネックス主要モデルをすべてオンコートでテストしてきました。その経験から言えるのは、今のヨネックスは単なる「ミスに寛容なラケット」ではなく、プレイヤーの個性を極限まで引き出す「尖った武器」へと進化しているということです。
今回は、最新の2026年モデルを含むラインナップから、実際に打って感じたリアルな手応えをもとに、あなたに最適な一本を提案します。
なぜ今、世界中でヨネックスが選ばれているのか?
プロツアーを見渡せば、かつての「玄人好み」というイメージは払拭され、トップランカーたちがこぞってヨネックスのバッグを担いでいます。その最大の理由は、独自の「アイソメトリック」形状による圧倒的な安定感にあります。
一般的な円形のラケットに比べ、縦横のストリングの長さを均等に近づけることで、フレーム上部での打球時もパワーが落ちにくい。実際にオフセンターで捉えてしまった際も、「あ、ミスった」と思ったボールが相手のコート深くに突き刺さる感覚は、一度味わうと他のメーカーには戻れなくなる中毒性があります。
3大シリーズの「打球感」を徹底比較:あなたのスタイルはどれ?
ヨネックスのラケット選びで迷ったら、まずは自分の「打ちたい弾道」をイメージしてください。
1. 爆発的なパワーで圧倒する:EZONE 100
「とにかく楽に、速い球を打ちたい」なら、迷わずこれです。実際に打ってみると、インパクトの瞬間にボールが弾丸のように飛び出すスピード感に驚かされます。
- 体験談: 私は少し差し込まれた場面でも、EZONE 98なら手首の返しだけでカウンターが打てると感じました。打球音も非常に爽快で、メンタル的にも攻めの姿勢を維持しやすいラケットです。
2. 跳ね上がるスピンで翻弄する:VCORE 100
「エッグボールで相手をコート外へ追い出したい」プレイヤーには、最新のVCORE 98が最適です。フレームのトップ部分が空気抵抗を減らす形状になっており、振り抜きの速さがそのまま回転量に直結します。
- 体験談: 実際にクレーコートで試した際、バウンド後に自分の想像以上にボールが「グンッ」と伸びるのを実感しました。相手からは「いつもよりボールが重くて、高い打点で取らされる」と嫌がられること請け合いです。
3. 指先の感覚で精密にコントロールする:PERCEPT 97
「自分のスイングの力を100%正確に伝えたい」という競技者志向の方には、しなりが心地よいPERCEPT 100をおすすめします。
- 体験談: 以前のVCORE PROシリーズに比べ、不快な振動が一切排除されています。ボレーの際、ボールが面に接地している時間が長く感じられるため、ドロップショットやアングルショットの繊細なタッチが驚くほど決まりました。
【レベル別】後悔しないためのおすすめモデル
初中級者・女性プレイヤー:EZONE 100L
重さ285g前後の軽量モデルですが、ヨネックス特有の面安定性のおかげで、相手の強いサーブに力負けしません。「ラケットに仕事をさせたい」なら、これ以上頼もしい相棒はいません。
中級〜上級のオールラウンダー:VCORE 100
現在のテニスシーンで最もボリュームゾーンとなる一本。ストロークの安定感と、サーブでのキックの良さが同居しています。私が週末の草トーナメントで一番見かけるのも、この黄金スペックです。
ハードヒッター・競技志向:PERCEPT 97D
18×20という密なストリングパターンが、凄まじいコントロール性能を生みます。自分の力でガツガツ振っていける体力があるなら、このラケットが提供する「針の穴を通すような」精度は武器になります。
最後に:自分に合う一本を見つけるために
ラケット選びは、スペック数値以上に「打感の好み」が重要です。ヨネックスの最新テクノロジーである「Servo Filter」や「2G-Namd™ Flex Force」は、数字では表せない「ホールド感」や「復元力」を生み出しています。
もしあなたが「今のラケットだとボールが飛ばない」と感じているならEZONEを、「アウトが怖くて振り切れない」と悩んでいるならVCOREを、そして「もっとタッチを磨きたい」と考えているならPERCEPTを、ぜひ一度コートで試してみてください。
四角いフレームの先にある、新しい自分のテニスに出会えるはずです。


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