バドミントンのパフォーマンスを左右するのはラケットだと思われがちですが、実際にシャトルに触れるのはガット(ストリング)です。私自身、中学から社会人まで10年以上コートに立っていますが、ガット一つでスマッシュの初速やヘアピンの繊細さが劇的に変わるのを何度も体感してきました。
多くの人が「なんとなく人気だから」という理由で選んでしまいがちですが、ヨネックスのラインナップは驚くほど個性が強いです。今回は、私の実体験に基づいたガット選びの最適解をシェアします。
1. 弾きか、食いつきか?プレースタイルで決める基本の3張
まず結論から言うと、ヨネックスのガット選びは「弾きの良さ」を求めるか「コントロール性能(食いつき)」を求めるかで大きく二分されます。
圧倒的な爽快感!「弾き系」の代表格
もしあなたが「軽い力でシャトルを奥まで飛ばしたい」「スマッシュの快音を響かせたい」なら、間違いなくヨネックス BG66アルティマックスが筆頭候補です。
0.65mmという細ゲージが生む反発力は、一度使うと他のガットに戻れなくなる魔力があります。私も現役時代、冬場のクリアが飛ばない時期にこれに助けられました。ただし、耐久性は犠牲になります。毎日練習する学生なら、2週間持てば良い方という「諸刃の剣」でもあります。
最近のトレンドでは、ヨネックス エクスボルト 63も外せません。アルティマックスに近い弾きを持ちながら、独自のフォージドファイバーにより耐久性が向上しています。実際に打ってみると、インパクトの瞬間にシャトルが瞬時に「弾け飛ぶ」感覚があり、ドライブ合戦で優位に立てる実感がありました。
攻守のバランスを極める「コントロール系」
一方で、スマッシュのパワーだけでなく、ネット前のカットやヘアピンで勝負したい方にはヨネックス ナノジー98がおすすめです。
表面のコーティングが絶妙で、シャトルがストリング面に一瞬乗る感覚が得られます。私はダブルスの前衛で勝負する際、この「溜め」ができる感覚を重視して選んでいます。
2. 実体験から判明した「テンション(張力)」の罠
ガット選びと同じくらい重要なのがテンションです。よく「上手い人は高テンション」という誤解がありますが、これは半分正解で半分間違いです。
私の経験上、最も失敗しやすいのは「冬場に無理して高いテンションで張ること」です。気温が下がるとガットは硬くなり、反発力が落ちます。夏場に24ポンドで打っていた感覚を維持するなら、冬場は22ポンド程度に落とすのがベストです。無理に高く張ると、芯を外した時に手首や肘を痛める原因になります。
逆に、ヨネックス BG65のような太めのガット(0.70mm)を使う場合は、少し高めに張ることで、太いガット特有の「重い打球感」を軽減し、パンチのあるスマッシュが打てるようになります。
3. コスパ重視の学生や社会人へ。寿命を延ばす知恵
ガット代はバカになりませんよね。週3回以上のハードな練習をするなら、ヨネックス ナノジー95という選択肢が最強の味方になります。
カーボンナノファイバー複合により、とにかく切れません。打球感は少しマイルド(柔らかめ)になりますが、経済的な安心感はメンタルにも良い影響を与えます。
「打球感も大事だけど、すぐ切れるのは困る」というワガママな願いを叶えるなら、ヨネックス 強チタンが永遠のスタンダードです。発売から長く愛されている理由は、その名の通りチタン配合による金属的な打球音と、適度な耐久性のバランスにあります。
4. 最後に:今の自分に最適な一本の見つけ方
結局のところ、最高のガットはあなたの「現在の筋力」と「プレースタイル」によって決まります。
- とにかく飛ばしたい、音にこだわりたい: ヨネックス BG66アルティマックス
- 最新技術で弾きと耐久性を両立したい: ヨネックス エクスボルト 65
- 一本を長く使い、安定したコントロールが欲しい: ヨネックス ナノジー95
迷ったら、まずはショップでヨネックス 強チタンを22〜24ポンドで張ってみてください。それを基準にして「もっと弾きが欲しい」のか「もっと耐久性が欲しい」のかを感じ取ることが、理想のプレーへの近道です。
ガットが変われば、コートから見える景色も変わります。ぜひ、自分だけの一本を見つけてください。


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