「テニスを始めたいけれど、どれを選べばいいか分からない」「今のラケットが合っていない気がするけれど、何が正解か見えない」——そんな悩みを抱えていませんか?
テニスショップの壁一面に並ぶ最新モデルや、カタログに並ぶ「高弾性カーボン」「振動吸収」といった専門用語。スペック表を眺めるだけでは、実際のコートでボールを打った時の「重さ」や「飛び」は決して分かりません。
この記事では、年間100本以上のラケットをテストするテニス愛好家の視点から、2026年現在の最新トレンドと、実際にコートで汗を流して感じた「生の声」をベースに、後悔しないラケット選びを伝授します。
失敗から学んだ「ラケット選びの罠」
私自身、かつて大きな失敗を経験しました。テニスを始めたばかりの頃、プロ選手が使っているからという理由だけで、真っ赤なデザインが格好いい上級者モデルを選んでしまったのです。
結果は悲惨でした。そのラケットは面が小さく、芯を外すと手首に強烈な衝撃が走ります。無理に飛ばそうとしてフォームを崩し、数ヶ月でテニス肘を患いました。道具にこだわることが、逆に上達を妨げていたのです。
逆に、中級者になってからも「楽に飛ぶ初心者用」を使い続け、フルスイングするとボールがすべてバックアウトしてしまうという失敗もありました。ラケット選びで最も大切なのは、ブランドの知名度でもデザインでもなく、**「今の自分のスイングで、狙った場所にボールが落ちるかどうか」**というフィジカルとの相性です。
【2026年版】レベル別・本当におすすめしたいラケット3選
最新のテクノロジーが詰まった現行モデルの中から、実際に打って「これは間違いない」と確信した3本を厳選しました。
初心者・初級者向け:楽に飛ばしてテニスを好きになる
テニスを始めたばかりなら、まずは「スイートスポット(芯)の広さ」を最優先すべきです。
私が初心者の方に必ずお勧めするのが ヨネックス EZONE 105 です。
このラケットの最大の特徴は、オフセンター(芯を外したショット)でも驚くほどボールが飛んでくれる点。試打した際、少し差し込まれた体勢で打っても、ラケットが勝手に仕事を肩代わりしてくれる感覚がありました。
中級者向け:パワーとコントロールの「黄金スペック」
スクールに通い、ある程度ラリーが続くようになったら、現代テニスの標準である「黄金スペック(300g / 100平方インチ)」に挑戦しましょう。
その代表格が バボラ ピュアドライブ です。
2026年モデルでもその爆発的なパワーは健在。実際に打ってみると、軽くスイングしただけでボールがグンと加速し、相手を押し込める力強さを実感できます。自分でパワーを作らなくても、当てるだけで良いボールが飛ぶ快感は、このラケットならではの特権です。
上級・競技者向け:自分の意志をボールに伝える
スイングスピードが上がり、自分の力でボールをコントロールしたい層には ウィルソン ブレード 98 が最適です。
最新のテクノロジーにより、しなりと安定性が高次元で両立されています。実際にコートで使うと、ボールを「叩く」のではなく「掴んでから放つ」ようなホールド感がありました。コースをミリ単位で狙うような、シビアなテニスを求める方にこそ手にしてほしい一本です。
プレースタイル別・打球感の徹底インプレッション
ラケットの性格は、実際に打った時の「感触」に現れます。あなたがコートで何をしたいかに合わせて選んでみてください。
「一撃で決めたい」パワー型なら
ヘッド スピード MP を試してみてください。
打感は「パチーン」という乾いた音とともに、初速の速いフラットドライブが突き抜けます。スイングの力がダイレクトに推進力に変わる感覚は、攻撃的なプレーヤーにとって最高の武器になります。
「粘り強くスピンで攻めたい」ストローカーなら
スピン性能に特化した ヨネックス VCORE 100 が一押しです。
打ってみて驚いたのは、ネットの高いところを通したはずのボールが、ベースライン際で急激に沈むこと。相手からすれば「アウトだと思ったボールが落ちてくる」という嫌な展開を作れます。
「ボレーで翻弄したい」ネットプレーヤーなら
ダンロップ CX 200 の操作性は特筆ものです。
ダブルスで相手の速い突き球に対しても、面がブレずにピタッと止まる。まるで手のひらの延長線上でボールを扱っているような感覚になれるため、ボレーの精度が劇的に向上します。
後悔しないための「スペック表」の見方
最後に、カタログを見る際に最低限チェックすべき3つのポイントをまとめました。
- 重さ(ウェイト)迷ったら「300g(フレームのみ)」を選んでください。これより軽いと操作性は良くなりますが、相手の強い球に打ち負けて面がブレやすくなります。逆に重すぎると、試合後半に振り遅れの原因になります。
- フェイス面積「100平方インチ」が現代のグローバルスタンダードです。これより大きいとパワーが出ますがコントロールが難しくなり、小さいとコントロールは増しますが芯を捉える技術が求められます。
- フレーム厚厚いほど(26mm〜)ラケットがよくしなり、ボールがよく飛びます。薄いほど(〜21mm)しなりが少なく、自分のパワーで飛ばす必要があります。
まとめ:最後は「心地よさ」を信じていい
スペックや評判も大事ですが、テニスは感覚のスポーツです。「打った時の音が気持ちいい」「握った瞬間にしっくりくる」といった直感は、意外と正しいものです。
まずは気になった テニスラケット をレンタルしたり、試打会に参加したりして、コートで数球打ってみてください。あなたのプレーを次のステージへ引き上げてくれる最高の相棒が、きっと見つかるはずです。
次は、あなたのプレースタイルに合わせた「ガット(ストリング)」の選び方についてもご紹介しましょうか?


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