夏の猛暑日、大事なポイントでサーブを打とうとした瞬間にラケットが手の中で「クルッ」と回ってしまった絶望感。テニスプレイヤーなら一度は経験があるはずです。僕もかつては「ウェットタイプこそが至高」と信じて疑いませんでしたが、滝のように流れる手汗の前では、どんなに新品のウェットグリップも無力でした。
そんな僕を救ってくれたのが「ドライグリップテープ」です。今回は、30種類以上のグリップを使い倒してきた僕の体験をもとに、ドライグリップの真価と本当におすすめできる名品を徹底解説します。
ウェットからドライに変えて驚いた「逆転の発想」
初めてドライタイプを握った時の感想は「なんだこれ、ただの紙じゃないか?」でした。ウェットタイプのような吸い付くようなしっとり感はなく、むしろサラサラとしていて、乾いた状態では少し滑りそうにすら感じたのを覚えています。
しかし、練習が始まって15分。手のひらが汗ばんでくると魔法が始まります。
ドライグリップは**「汗を吸えば吸うほど、手にピタッと馴染む」**のです。ウェットが「汗で滑るのを耐える」ものだとしたら、ドライは「汗を利用してグリップ力を生む」もの。この感覚を知ってから、僕は夏場だけでなく一年中ドライ派になりました。
実際に使い込んで分かった!おすすめドライグリップ3選
世の中には多くのドライグリップがありますが、正直に言って「当たり外れ」が激しいのも事実です。僕が実際に使用して「これは間違いない」と確信した3つを紹介します。
1. 王道の安心感:トーナグリップ
プロの使用率が圧倒的に高い、ドライグリップの代名詞です。
- 体験談: 握った瞬間の独特な「カサッ」とした感触が、汗を吸うと最高のしっとり感に変わります。世界中のトッププロが「これじゃないとダメだ」と言う理由が、猛暑日のシングルスで分かります。
- 注意点: 唯一の弱点は耐久性。2〜3回のハードな練習で表面がボロボロ剥げてきます。でも、その短命さを補って余りある操作性は、一度味わうと戻れません。
2. コスパと耐久性の鬼:ウィニングショット タフドライ
ドライグリップの「すぐボロボロになる」という弱点を克服した逸品です。
- 体験談: トーナグリップの感触は好きだけど、毎回巻き替えるのは財布に厳しい…そんな時に出会ったのがこれ。表面が非常に丈夫で、1週間毎日使ってもグリップ力が落ちにくい。週末プレイヤーなら2〜3週間は余裕で持ちます。
3. ウェット派からの移行に最適:ヨネックス ドライスーパーストロンググリップ
「完全なドライは抵抗があるけれど、滑るのは嫌だ」というワガママに応えてくれます。
- 体験談: ドライの中では比較的厚みと弾力があり、少しだけウェットに近い「モチッ」とした感覚が残っています。カラーバリエーションも豊富なので、ラケットのデザインを損なわないのも嬉しいポイントです。
ドライグリップを使いこなすための「交換のサイン」
ドライグリップは、ウェットグリップよりも寿命の判断が少しシビアです。
僕の経験上、以下のサインが出たらすぐにグリップテープを交換すべきです。
- 表面に「毛玉」のような毛羽立ちが出てきた。
- 汗を吸っても色が濃くならず、表面がテカテカしてきた。
- 握った時に「硬さ」を感じるようになった。
これらを放置すると、ドライグリップ最大の武器である「吸水性」が失われ、ただの「滑る布」と化します。特にトーナグリップのような薄手タイプは、裏返して使う裏ワザも有効ですが、基本的には早め早めの交換がプレーの質を保つコツです。
まとめ:手汗はもう敵じゃない
もしあなたが今、ラケットの滑りに悩んでいるのなら、迷わずドライグリップを試してみてください。最初は違和感があるかもしれませんが、汗をかいた瞬間の「手のひらとの一体感」は、一度体験すると病みつきになります。
まずは1本、トーナグリップを巻いてコートに出てみてください。きっと、次の試合ではグリップの滑りを気にせず、フルスイングできる自分に驚くはずです。
「手汗を味方につける」――。これが、夏のテニスを制する一番の近道かもしれません。


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