テニスプレーヤーなら一度は憧れる「青いラケット」。その代名詞とも言えるウィルソンの「ULTRA(ウルトラ)」シリーズは、今や「ボレーの決定版」として揺るぎない地位を築いています。
特にダブルスを主戦場にする人にとって、相手の突き球をスマートに弾き返し、ここぞという場面で決めきる操作性は喉から手が出るほど欲しい性能でしょう。今回は、最新のULTRA 100 V4から待望のV5シリーズまで、実際にコートで打ち込んだ筆者の生々しい体験談を交えて、その真価を徹底解剖します。
実際に打ってみて分かった「ウルトラ」の驚異的な中毒性
まず、コートに立って最初に感じるのは、手元の安心感です。黄金スペックと呼ばれる「300g・100平方インチ」のラケットは数多ありますが、ULTRA 100は一味違います。
1. 「面がブレない」という究極の安心感
相手の重いフラットサーブをボレーで合わせた瞬間、その違いに気づきます。フレームが余計なねじれを起こさず、ボールの威力をそのまま推進力に変えてくれる感覚。まさに「壁」になったかのような安定感です。V4以降に搭載された「FORTYFIVE°」技術のおかげか、以前のモデルよりも嫌な振動が劇的に減り、手首への負担も軽くなっているのが分かります。
2. 「パチン」と弾くのに、一瞬「ギュッ」と掴む
バボラ ピュアドライブのような乾いた弾きを想像していると、良い意味で裏切られます。ウルトラはインパクトの瞬間にわずかなくわえ込みがあり、そこから一気に弾き出す。この「一瞬の間」があるからこそ、ボレーのドロップショットやアングルショットといった繊細なタッチが驚くほどイメージ通りに決まるのです。
3. ダブルスでの「あと一歩」に手が届く
ネットプレーでの取り回しは秀逸です。操作性が高く、足元への沈められたボールに対しても、フレームの下部にある「クラッシュゾーン」がたわんで助けてくれる感覚があります。「今の、普通ならミスしてたな」という場面を救ってくれる、まさにダブルスの救世主です。
モデル別・あなたはどの「青」を選ぶべき?
ウルトラシリーズには、プレースタイルに合わせた複数の選択肢があります。
- ULTRA 100 V4 / V5: 迷ったらこれ。ストロークもボレーも高次元でこなす、シリーズの屋台骨です。
- ULTRA 100L: 軽快な操作性を求めるなら。女性や、ジュニアからのステップアップに最適。振り抜きが軽く、長時間の試合でも疲れにくいのがメリット。
- ULTRA TOUR 95CV: 錦織圭選手モデルを彷彿とさせる、パワー自慢の競技者向け。自分からガッツリ叩き、ライン際を攻めたいストローカーへ。
- ULTRA 108: ラケットの力で飛ばしたい、あるいはダブルスでネット前を完全に支配したいベテランプレーヤーに捧げる一本。
歴代モデル比較:V4からV5への進化はどう変わった?
多くの人が気になるのが、現行のV4から最新のV5、あるいは旧モデルからの乗り換えでしょう。
V3以前のモデルは「黄金スペックらしい硬さ」が際立っていましたが、V4でその評価は一変しました。フレームのしなりが加わり、「柔らかいウルトラ」という新境地を開拓したのです。そして最新のV5では、そのマイルドな打球感にさらに磨きがかかり、オフセンター(芯を外した時)の寛容さが向上しています。
今、あえて旧作からの乗り換えを検討しているなら、V4以降を選ばない手はありません。それほどまでに、この「しなりと弾きの融合」は完成されています。
ウルトラの性能を200%引き出すセッティング
ラケットが良いからこそ、ガット選びにはこだわりたいところです。
- タッチを極めるなら: ナイロンマルチの決定版ウィルソン NXT 16。吸い付くような打球感になり、ボレーの精度が一段階上がります。
- 攻撃力を高めるなら: ルキシロン 4G ソフト。テンション維持率が高く、ウルトラのパワーをコントロール下に置けます。
- バランス重視なら: 縦にポリ、横にナイロンを張るハイブリッド。反発力と柔らかさをいいとこ取りできます。
結論:ウィルソン「ウルトラ」であなたのテニスはどう変わるか
ウルトラは単なる「飛ぶラケット」ではありません。それは、ネットプレーに自信を与え、ダブルスにおける戦術の幅を広げてくれる「武器」です。
「ボレーで決めきれない」「相手の強打に面が負ける」と悩んでいるなら、一度この青いラケットを手に取ってみてください。次の練習で、パートナーから「今日、ボレー冴えてるね」と言われる自分に気づくはずです。
次は、あなたのプレースタイルに合わせた最適なガットのテンション設定を提案しましょうか?


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