ジュニアテニスにおいて、26インチのラケットは単なる「通過点」ではありません。それは、子供たちが「自分の力でボールを飛ばす」という技術を完成させるための、最も重要な最終ステップです。
「身長が伸びてきたから、そろそろ大人用でもいいのでは?」
「軽い27インチ(大人用)なら、今から使わせても大丈夫?」
そんな保護者の方々の迷いに対し、現場での指導経験と、実際にジュニアから大人用へ移行したプレーヤーたちの生の声をもとに、失敗しない26インチラケットの活用術を解説します。
1. テニスラケット26インチの基本:対象年齢と身長
26インチラケットは、一般的に10歳から12歳(小学校高学年)、身長が140cm〜150cm前後のジュニアを対象に設計されています。
なぜこの時期に26インチが必要なのでしょうか。それは、25インチでは得られない「パワー」と、27インチでは扱いきれない「操作性」のバランスを保つためです。この1インチ(約2.5cm)の差が、成長期の繊細な肘や肩への負担を大きく左右します。
2. 【体験談】26インチを使ってわかったメリットと落とし穴
多くのジュニアを見てきた中で、26インチを正しく使っている子には共通の強みが見られます。
圧倒的な「振り抜き」の良さ
大人用に比べてわずかに短いことで、スイングの回転半径が小さくなり、ヘッドが走りやすくなります。
「27インチに変えた途端、振り遅れが増えて打点が後ろになった」という失敗談は非常に多いですが、26インチでしっかり振り切る癖をつけておけば、ボレーの反応速度やサーブのキレが見違えるように向上します。
身体へのリスク回避
「将来のために重いラケットでパワーをつけさせたい」という親御さんの気持ちも分かります。しかし、無理をして大人用を振り回し、手首や肘を痛めて数ヶ月の戦線離脱を余儀なくされた子を私は何人も見てきました。26インチは、怪我を防ぎながら正しいフォームを固めるための「安全装置」でもあるのです。
3. 大人用(27インチ)へ移るタイミングの極意
買い替えのタイミングは、身長だけで判断してはいけません。以下の3つのチェックポイントを参考にしてください。
- ボールの種類は?:グリーンボールからイエローボールに完全移行し、打ち負けない筋力がついてきたか。
- スイングは自走しているか?:ラケットの重さに振り回されるのではなく、自分の意図した軌道で最後まで振り抜けているか。
- サーブで地面を叩かないか?:ここが一番のポイントです。大人用を持たせた際、身長が足りずにサーブの振り下ろしでラケットが地面に当たるようなら、まだ26インチが正解です。
4. 2026年最新!おすすめの26インチラケット3選
今のジュニアに最適な、信頼の3モデルを紹介します。
王道のパワー系:バボラ ピュアドライブ 26
「迷ったらこれ」と言われる大定番。圧倒的な反発力があり、非力な子でもボールを深く飛ばす感覚を養えます。ジュニアから競技を始める子にとって、最もモチベーションが上がる一本です。
回転と安定のバランス:ヨネックス VCORE 26
高い操作性とスピン性能が魅力です。日本人の体格に合わせたバランス設計で、振り抜きの良さは随一。トップスピンを覚えて、コートにねじ込むテニスを目指す子に最適です。
操作性重視の軽量モデル:ウイルソン ULTRA 26 V5
ボレーやタッチショットなど、ネットプレーを多用するテクニシャンタイプにおすすめ。打球感が柔らかく、成長期の身体にも優しい設計になっています。
5. まとめ:26インチは「最強の基礎」を作る期間
26インチラケットを使う時期は、テニス人生において「振り切る楽しさ」を骨の髄まで叩き込む重要な期間です。焦って大人用に背伸びをする必要はありません。
このラケットでしっかりと基礎を固めることが、中学校に入ってから大人用ラケットを手にした時の爆発的な飛躍に繋がります。お子様の「今のスイング」に最適な一本を選んであげてください。
次は、お子様の現在のプレイスタイルに合わせて、これらのラケットに張るべき「おすすめのストリング(ガット)」をご提案しましょうか?


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