テニス界の絶対王者、ノバク・ジョコビッチ。彼の超人的なコートカバーリングを支えているのが、アシックスのフラッグシップモデルCOURT FF 3です。
「最高の安定性が欲しいけれど、足が重くなるのは嫌だ」「激しい切り返しで足がシューズの中で遊んでしまう」そんな悩みを抱える中・上級プレーヤーにとって、このシューズはまさに救世主とも言える存在。今回は、実際にハードコートとオムニコートの両方で使い倒した筆者が、そのリアルな使用感を徹底的にレビューします。
履いた瞬間にわかる「一体感」の正体
COURT FF 3に足を入れた瞬間、まず驚くのが「モノソック構造」による吸い付くようなフィット感です。シュータンと足首周りが一体化したこの構造は、靴下を履くような感覚に近いのですが、ホールド感は別格。
多くのシューズは激しい横の動きでアッパーがわずかに歪みますが、COURT FF 3は足とシューズの間に一切の隙間を作らせません。この「ズレない安心感」が、コンマ数秒を争うボールへの一歩目を劇的に変えてくれます。
進化した「スプリットアウトソール」がもたらす機動力
今作の最大のアップデートは、セパレートされたアウトソール構造です。接地面積を広げつつ、土踏まず付近の剛性を高める「TWISTRUSS」テクノロジーにより、蹴り出しのエネルギーがロスなくコートに伝わります。
実際にベースラインで左右に振られた際、切り返しのパワーがダイレクトに地面を噛む感覚がありました。前作のCOURT FF 2よりも、着地から次の動作への移行がスムーズになっており、よりスピーディーなフットワークを可能にしています。
迷いやすいサイズ感と選ぶ際の注意点
アシックス テニスシューズの中でも、COURT FF 3はかなりタイトな部類に入ります。モノソック構造は伸縮性がありますが、履き口が狭いため、足の甲が高い方や幅広の方は、普段より0.5cmアップを検討しても良いかもしれません。
一方で、ジャストサイズを選べば、後半になってもシューズの中で足が動くことがなく、マメや痛みの防止にも繋がります。私は普段通りのサイズを選びましたが、最初の数回は「少し窮屈かな?」と感じるものの、数時間のプレーで素材が馴染み、最高のフィット感へと変化しました。
メリットだけじゃない?あえて伝えたい懸念点
最高のパフォーマンスを誇るCOURT FF 3ですが、万人受けするわけではありません。
- 脱ぎ履きのしにくさ: モノソック構造ゆえに、サッと履くことは不可能です。試合前の準備運動として、しっかり腰を据えて履く必要があります。
- 重量感: SOLUTION SPEED FF 3のような軽量モデルと比較すると、手に持った時は重く感じます。しかし、履いて動いてみると重心バランスが秀逸なため、重さが「安定感」というポジティブな要素に変換されます。
結論:このシューズであなたのテニスはどう変わるか
COURT FF 3は、単なる道具ではなく「武器」です。
深く追い込まれたボールに対して、全力でスライディングし、そこから即座にセンターへ戻る。そんなアグレッシブなプレーを支える剛性とスピードが、この一足には凝縮されています。「もっと高いレベルで戦いたい」「フットワークの不安をゼロにしたい」と願うなら、投資する価値は間違いなくあります。
ジョコビッチのような鉄壁のディフェンスと、爆発的なオフェンスを両立したいあなたへ。アシックスの技術の結晶を、ぜひコートで体感してください。


コメント