テニスのプレー中、一歩目の踏み出しが遅れたり、肝心な場面で足元がズルッと滑ってヒヤッとした経験はありませんか?実はその原因、あなたのスキル不足ではなく「シューズの裏(アウトソール)」にあるかもしれません。
私は長年オムニコートをメインに活動してきましたが、以前、横着をしてオールコート用で試合に出た際、砂の上で全くグリップが利かず、まるで氷の上でダンスをしているような無様な姿を晒したことがあります。逆に、ハードコートでオムニ用を履いた知人は、エッジが効きすぎて足を捻り、数ヶ月の戦線離脱を余儀なくされました。
たかが「裏」と侮るなかれ。テニスシューズのソール選びは、パフォーマンスアップだけでなく、あなたの選手生命を守る生命線なのです。
コート別・ソールの正解を知る
まずは、自分が普段どのコートで打っているかを思い出してください。
オムニ(砂入り人工芝)やクレーコートが主戦場なら、アシックス ゲルレゾリューション オムニ・クレー用のような、細かな突起(スタッド)が密集したタイプが必須です。この突起が砂をしっかり掴み、蹴り出しのパワーを地面に伝えてくれます。
一方で、都会に多いハードコート。ここではヨネックス パワークッション オールコート用のような、接地面が広く、溝が適度に刻まれたソールが威力を発揮します。硬い地面に対して「面」で捉えることで、急ストップ時の衝撃を逃がしつつ、確実なグリップを約束してくれます。
最近増えているカーペットコート(インドア)は少し特殊です。外用のシューズで行くと、引っかかりすぎて膝を痛めるため、ミズノ ウエーブエクシード カーペット用のような、あえて溝を無くしたフラットなソールを選びましょう。
意外と知らない「裏」の寿命
「まだアッパー(上の布部分)は綺麗だから大丈夫」と思っていませんか?実は、テニスシューズの本当の賞味期限は裏側にあります。
私自身の基準として、親指の付け根付近にある「母指球」あたりの溝がツルツルになってきたら、即座に買い替えます。たとえ新品から3ヶ月しか経っていなくても、激しいフットワークを繰り返せばゴムは摩耗し、本来の性能を失います。雨上がりのオムニコートで、隣のコートのジュニア選手が転びまくっているのを見て「あぁ、あの子のソールの溝、もう限界だな」と感じることもしばしばです。
溝がなくなったシューズは、タイヤがすり減った車と同じ。ブレーキが利かず、加速もできない。そんな状態で勝てるほど、テニスは甘いスポーツではありません。
最後に、あなたへのアドバイス
もし今、「最近なんだか踏ん張りが利かないな」と感じているなら、一度シューズを脱いで裏返してみてください。パターンが消えかかっていたり、左右で減り方が極端に違ったりしていませんか?
もし買い替えを検討するなら、アディダス バリケードのような耐久性に定評のあるモデルや、日本人の足に馴染みやすいアシックス プレステージライトなどをチェックしてみるのも良いでしょう。
最高のショットは、最高の足元から生まれます。今日からあなたも、ラケットのガットだけでなく、シューズの「裏」にも情熱を注いでみてください。コートを支配する感覚が、劇的に変わるはずです。


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