「なんだか最近、ショットのキレが悪いな…」「ボレーで面がブレる気がする」
そんな悩み、実はラケット本体ではなく「テープ」一枚で解決できるかもしれません。テニスラケットにおけるテープは、単なる消耗品ではなく、パフォーマンスを劇的に変える精密なカスタマイズパーツです。
今回は、私が20年のテニス歴の中で実際に試し、失敗し、たどり着いた「テープ活用術」を、3つのカテゴリーに分けてご紹介します。
1. グリップテープ:手のひらとラケットを一体化させる
テニスにおいて、唯一体と接触しているのがグリップです。ここを疎かにするのは、F1カーに中古のツルツルタイヤを履かせるようなもの。
ウェット派 vs ドライ派:究極の選択
グリップテープには大きく分けて2つの質感があります。
- ウェットタイプ: 吸い付くようなしっとり感が特徴。私は冬場や乾燥肌の時期に愛用しています。おすすめはヨネックス ウェットスーパーグリップ。手が滑らないという安心感が、思い切ったスイングを生みます。
- ドライタイプ: サラサラした質感で、汗を吸うほどにグリップ力が増します。夏場のハードな練習で、手が滝のように汗をかく時はトーナグリップ オリジナル一択です。
【体験談】「たかがテープ」と放置した代償
以前、交換をケチって表面がボロボロになったままプレーを続けたことがあります。無意識に滑りを抑えようとグリップを強く握りしめすぎ、結果として「テニス肘」を発症してしまいました。新しいテープに巻き替えた瞬間、余計な力が抜け、指先の繊細な感覚でドロップショットをコントロールできるようになった時の感動は忘れられません。
2. エッジガード(保護テープ):ラケットの寿命を延ばす
大切な相棒(ラケット)を長く美しく保つために欠かせないのが、フレームの先端を守るエッジガードです。
なぜ貼るべきか?
特に砂の多いオムニコートでは、地面と接触した際の砂擦れで、塗装だけでなくカーボン自体を削ってしまうことがあります。
- メリット: 傷防止はもちろん、リセールバリュー(中古で売る時の価格)も維持できます。
- デメリット: わずか数グラムですが、ラケットの先端が重くなります。
【体験談】エッジガードで変わるスイングバランス
私はかつて、極厚の保護テープを貼って安心感を得ていましたが、どうにも振り抜きが重く感じるようになりました。実はラケットの先端に貼る数グラムは、物理的な重量以上にスイングウェイトに影響を与えます。
それ以来、私はヨネックス エッジガード5のような薄型タイプを選び、操作性を損なわないようにしています。
3. リードテープ(鉛テープ):自分専用の黄金スペックを作る
既製品のラケットを「自分専用機」に進化させる魔法のアイテムがリードテープです。
貼る位置で性格が激変する
- 12時方向(先端): ヘッドが走り、強烈なスピンとパワーが手に入ります。
- 3時・9時方向: 面安定性が劇的にアップします。相手の強打に対して面がブレなくなるので、ボレーが格段に楽になります。
【体験談】「打ち負け」を克服した5グラムの魔法
パワーのある相手と対戦した際、ラケットが弾かれる感覚に悩んでいました。そこでキモニー リードキャンパスを3時と9時の位置に合計5グラム貼ってみたところ、驚くほど打球感がマイルドになり、面が安定しました。
ただし、欲張って12時方向に貼りすぎた時は、1セット終わる頃には腕が上がらなくなるほど疲弊しました。「1グラム単位の調整」が、理想のラケットへの近道です。
まとめ:テープ1つでテニスはもっと楽しくなる
テニスラケットのテープは、ただの付属品ではありません。
- 握り心地を変える「グリップ」
- 資産を守る「エッジガード」
- 性格を変える「リードテープ」
まずはグリップテープを新しいものに変えることから始めてみてください。コートに立った時の「今日はいける」という感覚、それが上達への第一歩です。


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