「プロのラケットに入っているあのメーカーロゴ、自分でも入れられるのかな?」
テニスショップの張り上がりラケットや、テレビの中のトッププロが使っているラケットに描かれた鮮やかなロゴマーク。あれがあるだけで、不思議と「戦う道具」としての格が上がったように見えますよね。
実はあの「ステンシルマーク」、専用の道具さえあれば自分でも驚くほど簡単に、しかも数百円程度のコストで入れることができます。今回は、私が実際に自分のラケットにマークを入れてみてわかった、きれいに仕上げるコツや、使ってみて初めて気づいた意外な落とし穴をリアルにお伝えします。
ステンシルマークを入れて変わった「テニスライフ」の質
正直に言うと、ステンシルマークを入れたからといって、サーブが速くなったりボレーが急に上手くなったりすることはありません。しかし、心理的な効果と「練習への向き合い方」には大きな変化がありました。
1. モチベーションの爆上がり
コートに立って、憧れの選手と同じヨネックスやウィルソンのロゴが刻まれたラケットを構える。これだけで、自分のテニスに対する意識が一段階上がります。道具への愛着が増すと、自然と足がコートに向くようになるから不思議です。
2. 「打点のズレ」が残酷なほど可視化される
これは実際にやってみるまで気づかなかったメリットです。新品のボールで数時間練習すると、マークのインクが少しずつ剥げてきます。
「お、今日は綺麗に真ん中だけ剥げているな」とか「端っこばかり白くなっている…」といった具合に、自分の打点の傾向が可視化されるんです。ある意味、最も安上がりなスイングチェッカーかもしれません。
準備するもの:代用品はNG!専用品を揃えよう
「油性マジックでいいんじゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、それはおすすめしません。ストリング(ガット)の素材を傷めたり、色が全く乗らなかったりするからです。必要なのは以下の3点です。
- ステンシルカード(型紙): 自分のラケットメーカーに合わせたステンシルカードを用意します。
- 専用インク: 速乾性があり、ガットにしっかり密着するステンシルインクを選びましょう。
- 養生用具: 新聞紙やマスキングテープ。インクの飛び散り防止に必須です。
実践!失敗しないための「叩き塗り」の極意
いざ塗る段階で、初心者がやりがちな失敗が「筆でなぞるように塗ること」です。これだとインクが型紙の隙間に流れ込み、ロゴの縁がボヤけてしまいます。
成功へのステップ
- 脱脂と清掃: ストリング表面の埃や油分を軽く拭き取ります。
- 型紙の固定: ここが一番重要です。少しでもズレるとロゴが歪むので、セロハンテープなどでガッチリ固定しましょう。
- 「叩く」ように塗る: インクの先端をストリングに垂直に当て、ポンポンと軽く叩くように色を置いていきます。
- 乾燥は「焦らない」: 表面が乾いたように見えても、中まで乾くには時間がかかります。私は最低でも3時間は放置するようにしています。
実際に使ってわかった「本音」のデメリット
カッコいいステンシルマークですが、良いことばかりではありません。私の失敗談も共有しておきます。
- ボールが確実に汚れる: 塗りたての状態で打つと、テニスボールのフェルトにインクの色が移ります。黄色のボールに赤い点々がつくと、神経質な練習相手には嫌がられるかもしれません。「今日、マーク塗ったばかりで少し色移りするかも」と一言添えるのが、大人のマナーです。
- 打球感がわずかに硬くなる: ストリングの交差している部分をインクで固めることになるので、感覚が鋭い人なら「少し板っぽくなった?」と感じるかもしれません。もし違和感があれば、マークの範囲を小さくしたり、インクを薄めに塗ったりする工夫が必要です。
まとめ:自分だけのラケットに仕上げる楽しみ
ステンシルマークは、単なる「飾り」以上の満足感を与えてくれます。自分の道具を自分で手入れし、プロのような佇まいに仕上げるプロセスそのものが、テニスの楽しみを深めてくれるからです。
「自分なんかがマークを入れるのはまだ早いかな…」なんて遠慮する必要はありません。お気に入りのラケットを、さらにお気に入りの一本に。まずは1回分の張り替えのタイミングで、自分自身の手でロゴを刻んでみませんか?
次の張り替えの際は、ぜひステンシルインクをチェックして、コート上での存在感を高めてみてください。


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