「テニスを始めたいけれど、ショップに並ぶラケットの多さに圧倒されてしまった」「今のラケットが自分に合っているのか確信が持てない」
そんな悩みを持つ方は少なくありません。テニスラケットにはカタログ上の数字が並んでいますが、本当に大切なのはコートに立った時の「振った感覚」や「打球音」、そして「翌日の腕の疲れ具合」といった、数値化できない体験の部分です。
この記事では、数々のラケットを使い倒してきた筆者の実体験を交えながら、後悔しないラケットの種類と選び方を徹底解説します。
1. ラケット選びの「3大タイプ」を直感的に理解する
テニスラケットは大きく分けて3つの性格に分類されます。それぞれの「打ってみた時の本音」を添えて紹介します。
コントロール系(薄ラケ/ボックス形状)
フレームが薄く、断面が四角い「ボックス形状」が特徴です。
- 代表的なモデル: Wilson プロスタッフ や HEAD プレステージ
- 体験の声: 「自分のスイングが100%ボールに伝わる感覚。狙った場所の数センチ単位でコントロールできる快感があります。ただ、スイートスポットを外した時の衝撃はシビアで、体力がない日に使うとボールが全く飛んでくれず、絶望を感じることもあります(笑)」
パワー系(厚ラケ/ラウンド形状)
フレームが厚く、断面が丸みを帯びた「ラウンド形状」です。
- 代表的なモデル: Babolat ピュアドライブ や YONEX EZONE
- 体験の声: 「とにかく楽です。当てるだけで深いボールが返るし、ボレーの安定感は抜群。ダブルスで足元に沈められた時も、ラケットの反発力に助けられます。反面、アドレナリンが出てフルスイングすると、どこまでも飛んでいってしまう怖さもありますね。」
黄金スペック(オールラウンド)
「フェイス面積100平方インチ、重さ300g、バランス320mm」という、現代テニスの中心的なスペックです。
- 代表的なモデル: Babolat ピュアアエロ や DUNLOP CX400
- 体験の声: 「迷ったらこれ、と言われる理由が分かります。スピンもかかるし、パワーも十分。自分の成長に合わせて、ガットの種類やテンションで性格を変えられる『懐の深さ』があります。結局、このスペックが一番長く付き合える気がします。」
2. 【レベル・スタイル別】失敗しない種類の選び方
カタログスペックだけで判断せず、自分のプレイスタイルをイメージしてみましょう。
初心者・女性の方は「軽量・中厚」が最適
「軽いほうが楽」と思われがちですが、軽すぎると相手のボールの威力に負けてしまい、腕に振動がきます。270g〜285g前後の YONEX VCORE 100L などのモデルは、操作性とパワーのバランスが絶妙です。
ストローカーなら「スピン系」でコートにねじ込む
ベースラインから打ち合うのが好きな方は、空気抵抗を抑えたフレームの Babolat ピュアアエロ のようなモデルがおすすめ。実際に振ってみると、スイングスピードが上がる「ヒュッ」という風切り音を体感できるはずです。
ボレーヤーは「面安定性」を最優先
ネットプレーを重視するなら、芯を外してもラケットがブレない安定性が命。 Wilson ウルトラ シリーズなどは、ボレーの際に「壁」を作っているような安心感を与えてくれます。
3. 【体験談】初心者が「プロ仕様」を買って失敗した話
よくある失敗が、プロへの憧れだけで選んでしまうこと。私もかつて、憧れの選手と同じ Wilson プロスタッフ の最重量モデルを購入しました。
ショップで持った時は「かっこいい!」と高揚していましたが、いざ練習が始まると15分で腕がパンパンに。重いラケットは遠心力を使えるメリットがありますが、振り遅れると手首を痛める原因にもなります。「上級者向け」は、芯を外した瞬間に「パチン!」と手の平に響く痛烈な振動があり、初心者の上達を妨げることもあるのです。
4. 購入前にこれだけはチェック!後悔しない3ステップ
① 試打は最低「15分以上」行う
最初は「飛びがいいな」と思っても、疲れてきた後半に振り切れなくなることがあります。少なくとも1セット練習で使えるかを確認しましょう。
② ガットとの相性を疑う
「このラケット、硬すぎて飛ばないな」と思っても、実は張ってあるガットが硬いポリエステルだったというケースが多々あります。ラケットの「種類」だけでなく、 ナイロンガット との組み合わせも考慮してください。
③ グリップサイズは「迷ったら小さい方」
グリップは後から太くすることは可能ですが、細く削ることはできません。 オーバーグリップテープ を巻くことを前提に、少し細めを選ぶのが失敗しないコツです。
まとめ
テニスラケット選びは、単なる道具選びではなく、あなたのプレイスタイルという「個性」を見つける作業です。
数値上のスペックを参考にしつつも、最後は「このラケットで打った時の音が好き」「この重さなら最後まで楽しく振れそう」という直感を信じてみてください。あなたにぴったりの1本が見つかれば、テニスの上達スピードは劇的に変わります。
次は、気になるラケットに合わせる「ガット」の選び方についても詳しく見ていきましょうか?


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