「キュッ」と止まるはずの足元が、スケートリンクのようにズルッと滑る――。体育館でテニスをしたことがある方なら、一度はこの恐怖を味わったことがあるのではないでしょうか。実は、私もかつて外用のシューズをそのまま体育館に持ち込み、派手に転倒して捻挫をした苦い経験があります。
なぜ、高性能なはずのテニスシューズが体育館では牙を剥くのか。そのメカニズムと、二度と怖い思いをしないための対策を、現場の視点から詳しくお伝えします。
1. 体育館で滑る最大の原因は「シューズの相性」にあり
多くの人が陥りがちな罠が、砂入り人工芝用の「オムニ・クレーコート用」を体育館で履いてしまうことです。
- 接地面の少なさ: オムニ用は砂を掴むためにソールがボコボコしています。平らな体育館の床では、この「点」でしか接地しないため、驚くほど滑ります。
- ゴムの硬化: 3年以上前に買ったシューズを久々に引っ張り出していませんか?ゴムは生き物です。見た目が綺麗でも、酸化してカチカチになったソールは、プラスチックの上を歩いているような状態。
- 床の「見えない敵」: 体育館の床に薄く積もった埃や、前日のワックス残りがソールの溝に入り込むと、一瞬でグリップ力が失われます。
2. 体育館テニスを劇的に変える「正しいシューズ」の選び方
結論から言えば、体育館(インドア)でのプレーを安全に楽しむなら「カーペットコート用」か、最低でも「オールコート用」を選ぶのが鉄則です。
迷ったらこれ!カーペットコート専用モデル
体育館の床に近い特性を持つカーペットコート用のシューズは、ソールがフラットで接地面が広く設計されています。私が愛用しているヨネックス パワークッション カーペットコート用は、床を吸い付くように捉えてくれるので、急な切り返しでも足首がグニャッとなる不安がありません。
汎用性を求めるならオールコート用
「外でも中でも使いたい」という欲張りな方にはオールコート用が候補になりますが、メーカーによってグリップ力に差が出ます。アシックス ゲルレゾリューションのような安定性重視のモデルは、インドアでも比較的しっかり止まってくれる印象です。
3. 「今すぐどうにかしたい!」現場でできる応急処置
「試合が始まってしまったけど、滑って話にならない!」という時のために、私がいつもバッグに忍ばせている「救世主」を紹介します。
- 濡れ雑巾でこまめに拭く: 原始的ですが最も効果的です。セットチェンジのたびにソールの埃を拭き取るだけで、グリップはある程度復活します。
- グリップ剤の投入: バスケットボール選手も使っているエアリーズ グリップスプレーをシュッとひと吹きしてみてください。魔法のようにキュキュッと止まる感覚が戻ります。
- 室内専用にする: 一度でも外で履いたシューズは、微細な砂が溝に食い込んでいます。これが体育館の床を傷つけ、滑る原因になります。室内用は「室内専用」として使い分けるのが、結局一番長持ちして安全です。
4. 怪我を未然に防ぐために
「まだ履けるから」と、ツルツルのソールでプレーを続けるのは、ノーブレーキの車で高速道路を走るようなものです。もしソールを指で押してみて、消しゴムのような弾力が感じられなければ、それは買い替えのサイン。
最新のミズノ ウェーブエクシードのような軽量モデルに履き替えるだけで、今までの一歩目の重さが嘘のように軽くなり、テニスそのものがもっと楽しくなるはずです。
安全な足元を手に入れて、思い切りコートを駆け回りましょう!
次は、あなたのプレースタイルに合わせた具体的なシューズのサイズ選びや、おすすめの厚手ソックスについて詳しく解説しましょうか?


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