「テニスを始めてから、どうも足の指が痛む」「激しく動くと靴の中でかかとが浮く感じがする」そんな悩み、実はシューズ選びのせいではなく、単なる「紐の通し方」が原因かもしれません。
テニスは前後左右への激しい切り返しが連続する過酷なスポーツです。どんなに高価なテニスシューズを履いていても、紐が適切に締まっていなければ、そのポテンシャルは半分も発揮されません。今回は、私が長年のプレー経験とコーチ陣からのアドバイスで学んだ、パフォーマンスを劇的に変える紐の通し方の極意をお伝えします。
なぜテニスにおいて紐の通し方が重要なのか
多くの初心者が陥りがちなのが、購入した時の状態(アンダーラップが多いです)のまま、ただ蝶結びをするだけの状態です。しかし、テニスはサイドステップや急ストップが頻発します。
紐が正しく通っていないと、靴の中で足が動いてしまい、爪が黒くなる「テニス爪」や、最悪の場合は捻挫を引き起こします。足元が安定すると、地面を蹴る力がロスなく伝わり、一歩目の踏み出しが驚くほど速くなることを実感できるはずです。
競技者志向なら「オーバーラップ」が基本
まず基本となるのが、穴の上から下へ紐を通す「オーバーラップ」です。この通し方の最大の特徴は、紐が緩みにくく、しっかりと足をホールドしてくれる点にあります。
私自身、以前は緩めに結べるアンダーラップを好んでいましたが、試合の後半に足が疲れてくると、靴の中で足が遊んでしまう感覚に悩まされました。オーバーラップに変えてからは、足とシューズが一体化し、深いボールを追いかける際の安心感が格段に増しました。
もし、紐の滑りを良くしてさらに調整しやすくしたい場合は、アシックス シューレースのような高品質なスペア紐に交換するのも一つの手です。
魔法のテクニック「ヒールロック」をマスターせよ
テニスシューズの多くには、一番上に「使われない予備の穴」が二つ並んでいます。これ、実は「ヒールロック(ダブルアイレット)」という最強の固定術のためにあるんです。
- 最後から二番目の穴まで紐を通す。
- 一番上の穴に対し、外側から内側へ通して小さな「輪っか」を左右に作る。
- 反対側の紐の先端を、その「輪っか」の中に通す。
- そのまま紐を締め上げる。
これだけで、かかとが吸い付くように固定されます。私はこの方法を知ってから、激しいダッシュ時にかかとが脱げそうになる不安から完全に解放されました。
足の痛みや形に合わせたアレンジ術
「甲が高くて紐を締めると痛い」という方は、痛む部分の穴だけ紐を交差させず、サイドに流す「パラレル」という手法を試してみてください。ピンポイントで圧迫を避けつつ、全体のホールド感は維持できます。
また、ミズノ ゼログライド シューレースのようなグリップ力の高い紐を使えば、結び目が緩むストレスをゼロに近づけることができます。
最後に:一歩目の速さは足元で作られる
「たかが紐」と侮ることなかれ。テニスコートに立つ前に、自分の足の状態に合わせて紐を一本一本丁寧に締め上げる。その儀式が、あなたの集中力を高め、怪我を防ぐ最高の防具になります。
まずは次回の練習で「ヒールロック」を試してみてください。ベースラインでの切り返しが、今までより少しだけ力強くなるはずです。


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