「テニスを始めてしばらく経つが、どうもボールが面ですぐ弾けてコントロールが定まらない」「もっとボールを『運ぶ』感覚が欲しい」――そう感じたことはありませんか?
テニスのショットにおいて、打球感を左右する最大のキーワードが「球持ち(ホールド感)」です。この記事では、球持ちが良いラケットが生み出す劇的な変化を、筆者や周囲のプレーヤーの生々しい体験談を交えて徹底解説します。
テニスラケットの「球持ち」とは?その正体とメリット
テニスにおける「球持ち」とは、インパクトの瞬間にボールがガットに食いつき、一瞬止まっているように感じる感覚を指します。物理的にはほんの一瞬の差ですが、プレーヤーが脳で感じるフィーリングの差は絶大です。
1. 狙ったコースへ「運べる」コントロール性能
弾きが強いラケットは、当たった瞬間にボールが飛んでいくため、面の向きを合わせるのが一瞬の勝負になります。一方で球持ちが良いと、インパクトの中でわずかにコースを修正するような「押し」が効くようになります。
2. 自然と回転量が増えるスピン性能
ガットとボールの接触時間が長いため、ボールに対してしっかりと回転をかける「こする」時間が生まれます。これにより、急激に落ちるエッグボールや、跳ねるスピンが打ちやすくなります。
3. 身体への衝撃緩和
「パチン!」と弾く打球感よりも「ムギュッ」と潰す打球感の方が、手首や肘への衝撃がマイルドに感じられます。怪我に悩むベテランプレーヤーがホールド感の強いモデルを好むのは、このためです。
【体験談】「球持ちが良い」ラケットに変えて何が変わった?
実際に球持ち重視のセッティングに変えたプレーヤーたちの、多様な声を集めました。
ケースA:ハードヒットしてもコートに収まる安心感
「以前は弾きの強い黄金スペックを使用していましたが、緊張する場面で力むとバックアウトが止まりませんでした。ボックス形状のしなるラケットに変えたところ、フルスイングしても『ボールを掴んでから放つ』感覚があり、ベースライン際で急激にボールが沈むようになりました。アウトを恐れずに振り抜けることが、これほど精神的に楽だとは思いませんでした。」
ケースB:ボレーのタッチが「指先の感覚」に近くなる
「ダブルスをメインにする私にとって、球持ちは生命線です。ネットプレーで相手の速い突き球を処理する際、弾きすぎないラケットだとドロップボレーの距離感が掴みやすいんです。まるで手で直接ボールを置いてくるような、繊細なタッチが可能になりました。」
ケースC:飛ばないストレスを感じることも?
「最初は『重い、飛ばない』と感じました。弾きの良いラケットに慣れていたので、自分からしっかりスイングして厚い当たりを作らないと、ボールが浅くなってしまいます。楽をして飛ばしたい人には向かないかもしれませんが、技術を磨きたい私には最高の相棒です。」
球持ちを決定づけるラケットの3つの特徴
どのようなスペックを選べば、あの心地よいホールド感を手に入れられるのでしょうか。
- フレームの形状と「しなり」断面が四角い「ボックス形状」は、インパクトでフレームがしなりやすく、球持ちが良くなります。Wilson BLADEやYONEX PERCEPTがその代表格です。
- フレームの硬さ(RA値)RA値が低いほど、フレームは柔らかくしなります。最近のトレンドでは、柔らかいのにパワーも兼ね備えたWilson CLASHのようなモデルも人気です。
- ストリングパターン18×20などの目が細かいパターンは、面圧が高くなり、ボールを面全体で包み込むような独特のホールド感を生みます。
さらに「極上の食いつき」を作るセッティングのコツ
ラケット選びだけでなく、ストリング(ガット)の調整で球持ちはさらに進化します。
- 素材選び: ナイロンマルチや、最高級のナチュラルガットを選ぶと、食いつきは劇的に向上します。ポリ派の方は、少し柔らかめの多角形ポリなどがおすすめです。
- テンション設定: 普段より3〜5ポンドほど下げてみてください。ガットのたわみ量が増え、ボールをホールドする時間が物理的に長くなります。
【2026年最新】球持ち・ホールド感で選ぶおすすめラケット
- Wilson CLASH 100 V2.0「しなるのに飛ぶ」という魔法のようなラケット。初心者から上級者まで、最も手軽に球持ちを体験できる一本です。
- YONEX PERCEPT 97プロも愛用する精密機械。ボールを潰して運ぶ感覚が手に取るようにわかります。
- Prince PHANTOM 100薄ラケ特有のしなりを極めたモデル。クラシックな打球感を求める方に最適です。
- HEAD PRESTIGE究極のコントロール性能。厚い当たりでボールを潰す快感は、このシリーズならでは。
- Dunlop CX 200適度なしなりと、現代テニスに必要なパワーのバランスが絶妙な「勝てる」ホールドモデル。
まとめ:あなたのテニスを「感覚」から変えよう
球持ちが良いラケットは、単なる道具のスペックを超えて、プレーヤーに「安心感」という最大の武器を与えてくれます。ボールを自分の支配下に置く感覚を手に入れれば、テニスはもっと自由で、もっと楽しくなるはずです。
今のラケットに「弾きすぎ」や「コントロールの不安」を感じているなら、ぜひ一度、ホールド感重視のモデルを手に取ってみてください。その一瞬の「食いつき」が、あなたのテニスを次のステージへ導いてくれるでしょう。


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