「テニスラケットなんてどれも同じでしょ?」と思っていませんか?
実は、ラケットのフレームにひっそりと刻印された「Made in Japan」や「Made in China」の文字。これが、私たちがコートで感じる「打ち心地」や「安心感」に、意外なほど大きな影響を与えているんです。
3万円近い出費をして「ハズレ」を引きたくないのは誰しも同じ。今回は、数々のラケットを使い潰してきた筆者の実体験をもとに、生産国がテニスライフにどう関わるのか、そのリアルな裏側を紐解きます。
主要テニスブランドの生産国まとめ【2026年最新】
現在、市場に出回っている主要ブランドがどこで製造されているのか、まずは整理しておきましょう。
| ブランド | 主な生産国 | 特徴 |
| YONEX | 日本(新潟) | 自社工場による圧倒的な品質管理 |
| Wilson | 中国・ベトナム | 世界シェア1位の最新カーボン技術 |
| Babolat | 中国 | スピン系ラケットの王道 |
| HEAD | 中国 | 独自の素材技術「オーセチック」を投入 |
| Dunlop | 中国 | 住友ゴムの厳しい管理基準 |
かつてはヨーロッパ製も多かったのですが、現在はアジア圏への生産集約が進んでいます。その中で異彩を放っているのが、頑なに「国内自社工場」にこだわるヨネックスです。
【体験談】日本製(Made in Japan)は何がすごいのか?
私が初めて ヨネックス EZONE を手にした時の衝撃は忘れられません。それまで海外ブランドを愛用していましたが、日本製特有の「精度の高さ」を肌で感じることになったのです。
スペックのバラツキが驚くほど少ない
テニス仲間と「同じモデルのラケットを2本揃える」という話をよくしますが、海外製の場合、カタログ値が300gでも、実際には「298g」と「305g」といった個体差が平気で存在します。
しかし、新潟の自社工場で作られる ヨネックス VCORE シリーズなどは、2本並べても重さやバランスのズレが極めて小さい。これは「2本を交互に使っても違和感がない」という、シビアなプレーヤーにとって最大のメリットになります。
打球感の「均一性」
ヨネックスのラケット、例えば ヨネックス PERCEPT を使うと、スイートスポット周辺での打球感のムラが少ないことに気づきます。これは素材のカーボンを重ねる工程が非常に緻密だからこそ。日本の職人気質が、一振りのラケットに宿っている感覚です。
中国・ベトナム製ラケットは「ダメ」なのか?
「中国製=安かろう悪かろう」という時代は、テニス業界においては完全に過去の話です。
最先端技術の結晶
ウィルソン PRO STAFF や バボラ PURE DRIVE といった名器の数々は、中国の巨大な専門工場で生産されています。これらは世界中のトッププロが使用しており、パワーやスピン性能といった「攻撃力」に関しては、世界一の技術が注ぎ込まれています。
注意点は「個体差」との付き合い方
唯一の難点は、やはり個体差。以前、ヘッド SPEED を購入した際、ショップで計測してもらったら、指定したスペックより少しヘッドヘビーだったことがありました。海外ブランドを選ぶ際は、信頼できるショップで「スペック計測サービス」を利用し、自分の希望に近い個体を選んでもらうのが賢い買い方です。
【要注意】「生産国」よりも「流通ルート」の落とし穴
生産国と同じくらい、あるいはそれ以上に注意したいのが「国内正規品」と「海外正規品(並行輸入品)」の違いです。
生産国が同じ中国であっても、日本向けの「国内正規品」は、日本の輸入代理店(ヨネックスやグローブライドなど)が厳しい検品基準を設けています。一方で、並行輸入品は安価ですが、塗装のムラやフレーム内部の異音といったトラブルに遭遇する確率がわずかに高まります。
私自身の苦い経験ですが、安さに釣られて購入した並行輸入品が、わずか数ヶ月の通常使用でフレームにヒビが入ったことがありました。もちろん保証は対象外。結局、買い直す羽目になり、「最初から正規品を買っておけばよかった」と後悔したものです。
失敗しないラケット選びのチェックリスト
- 「2本買い」で揃えるなら個体差の少ない日本製 ヨネックス か、スペック計測済みのモデルを強く推奨します。
- マイルドな打球感を重視するなら日本人の好みに合わせた設計が多い プリンス の国内展開モデルをチェックしてみてください。
- とにかく最新テクノロジーを味わいたいなら生産国にこだわらず ウィルソン や バボラ のフラッグシップモデルを選び、購入時に実重量を確認しましょう。
「どこで作られたか」を知ることは、そのラケットが持つ「性格」を知ることでもあります。次にラケットを握る時は、ぜひフレームの内側を覗いてみてください。その刻印が、あなたのプレーを支える信頼の証になるはずです。
次は、あなたが気になるブランドの具体的なモデルについて、最新のスペック比較表を作成してみましょうか?


コメント