「スピンで弾道を描くのが現代テニスの正解」なんて言われますが、それでも私は、直線的な弾道で相手の時間を奪い、コートを突き抜けるフラットドライブの快感が忘れられません。しかし、近年のラケット進化は目覚ましく、安易にパワーのあるモデルを選ぶと「全力で叩くとバックアウトが止まらない」という地獄を見ることも事実です。
今回は、2026年現在の最新ギア事情を踏まえ、フラット派がコントロールを失わずに「バコれる」最強のラケット選びを、私の苦い失敗談と成功体験を交えてお伝えします。
フラット派が陥る「ラケット選び」の落とし穴
かつての私は「フラットで打つなら、ラケットが助けてくれるパワー系がいいだろう」と考え、いわゆる黄金スペックの代表格であるピュアドライブを使用していました。結果は散々でした。当たる瞬間は最高に気持ちいいのですが、少しでもスイングスピードを上げるとボールが暴れ、狙ったラインの1メートル先に突き刺さるのです。
フラット系プレーヤーにとって最大の敵は「予期せぬ飛び」です。スピンで強引にコートに収めることができない分、ラケット側には「勝手に飛ばない安心感」と「面の安定性」が何よりも求められます。
2026年に選ぶべき「フラット特化型」の3要素
フラットで打ち抜くために、私が数多の試打を経て辿り着いた基準がこちらです。
- ストリングパターンの密度: 16×19よりも、ブレード 98 18×20のような目の細かいパターン、あるいは最近主流になりつつある「16×20」が絶妙です。ボールが面に乗り、潰す感覚が手にダイレクトに伝わります。
- 適度なフレーム厚(21〜23mm): 厚すぎると反発が強すぎて制御不能になり、薄すぎると打ち負けます。この「中厚未満」の絶妙なバランスが、直線的な軌道を作ります。
- しなりと戻りの速さ: 2026年モデルのトレンドは、ただ柔らかいだけでなく、インパクトの瞬間に「パシッ」と復元する剛性。これが球威に変わります。
現場で感じた!フラット系おすすめモデル5選
1. ヨネックス VCORE 100D 2026
今期の最注目株。新採用の16×20パターンが、フラットドライブに驚異的な安定感をもたらします。私が試打した際、一番驚いたのは「ネットスレスレを通してもアウトしない」感覚です。まさにフラット派のための進化系です。
2. ウィルソン BLADE 98 V9
「迷ったらこれ」と言える不朽の名作。しなりが大きく、ボールを長くホールドできるため、ライン際を狙い撃ちするフラット派にはたまらない安心感があります。打球感の柔らかさはピカイチです。
3. バボラ ピュアストライク 98
「バボラ=飛ぶ」というイメージを覆す硬派な一本。フレームの剛性が高く、インパクトで面が一切ブレません。ハードヒットした分だけ正直に飛んでいく、嘘をつかないラケットです。
4. ヘッド プレステージ MP
これぞフラットの極み。スイートスポットを撃ち抜いた時の「ボールを粉砕したような感覚」は他の追随を許しません。正直、体力は使いますが、決まった時の威力は2026年モデルの中でも最強クラスです。
5. プリンス TOUR 100 2026
独自のO3構造ではない「穴なし」モデル。独特の粘りがあり、厚い当たりでボールを押し込むプレーに最適です。スピン成分を少し混ぜた「フラットドライブ」を主体にするなら、これが最も使い勝手が良いでしょう。
ガット選びで「フラットの精度」は完結する
ラケットを選んだら、次はストリングです。フラット派の私は、ルキシロン 4Gやヨネックス ポリツアーレブを好んで使用します。
重要なのは、テンションを上げすぎないこと。かつては「飛ばさないために55ポンド」などと硬く張っていましたが、今はラケット自体の安定性が高いため、48〜50ポンド程度で少しホールド感を出したほうが、フラットの伸びが良くなるというのが私の結論です。
まとめ:自分だけの「突き抜ける一本」を
フラット系プレーヤーにとって、ラケットは単なる道具ではなく「腕の延長」です。2026年の最新モデルたちは、かつての「飛ばない・難しい」というフラット系ラケットの常識を覆し、コントロールと威力を高い次元で両立させています。
ぜひ一度、VCORE 100D 2026やBLADE 98を手に取ってみてください。ベースライン付近で相手がのけぞるような、あの直線的な一撃を取り戻せるはずです。


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