テニスコートを駆け回り、急ストップや激しい切り返しを繰り返すテニスにおいて、シューズのフィット感は勝敗を分けると言っても過言ではありません。「少しきついけれど、履いているうちに馴染むだろう」「ゆったりしている方が足が楽だ」そんな安易な基準でシューズを選び、足の爪を真っ黒に内出血させたり、捻挫の危機に瀕したりしているプレーヤーを私は数多く見てきました。
テニスシューズのサイズ選びにおける「きつめ・ゆるめ」の正解は、実はどちらでもありません。正解は「適切なホールド感がありつつ、つま先にミリ単位の遊びがある状態」です。今回は、私が長年のプレー経験と多くのシューズを履き潰してきた中で辿り着いた、絶対に失敗しない選び方の極意をお伝えします。
なぜ「きつめ」も「ゆるめ」も危険なのか?
多くの人が陥る罠が、極端なサイズ選びです。
「きつめ」を好む方は、足との一体感を重視します。確かに、遊びがない分、一歩目の踏み出しは鋭くなります。しかし、テニスは激しいストップ動作の連続です。つま先に余裕がないと、踏ん張るたびに指先がシューズの先端に衝突し、爪下血腫(爪が黒くなる現象)や外反母趾を招きます。私自身、タイトなアシックス テニスシューズを無理に履き続け、試合の後半に足のしびれで動けなくなった苦い経験があります。
一方で「ゆるめ」はさらに危険です。リラックスして履ける反面、コート上で激しく動くと靴の中で足が泳ぎます。これが摩擦を生んで大きなマメの原因になり、最悪の場合、切り返しの瞬間に靴の中で足がズレて足首をグニャリとやってしまいます。
理想のフィット感を見極める「3つの黄金ルール」
最高のパフォーマンスを引き出す一足に出会うためには、以下のステップを必ず踏んでください。
1. 「捨て寸」は0.5cmから1.0cmを死守する
シューズを履いて踵をしっかり合わせた状態で、つま先に親指の横幅半分から1個分程度の隙間があるかを確認してください。これが、急停止した際に足が前に滑っても指を痛めないための「防波堤」になります。
2. 横幅(ワイズ)は「圧迫」ではなく「包容」
幅広の足の方が多い日本人にとって、ヨネックス テニスシューズのようなワイドモデルは救世主です。しかし、広ければ良いわけではありません。紐を締めた時に、足の側面が吸い付くようにフィットし、左右の切り返しで足が靴のサイドに乗り上げないものを選びましょう。
3. 「テニス専用ソックス」を履いて試着する
これが最も見落とされがちです。普段使いの薄い靴下と、クッション性の高いテニスソックスでは、厚みが全く違います。5mm程度の差は簡単に生まれるため、必ずプレー時と同じ条件で試着してください。
買ってから「失敗した!」と思った時の微調整術
もし購入後に違和感を感じたら、諦める前に次の方法を試してみてください。
- 少しゆるいと感じるなら: 「ヒールロック(二段ハトメ結び)」という結び方を試してください。踵の固定力が劇的に上がり、靴の中でのズレが解消されます。また、衝撃吸収 インソールを追加することで、フィット感を高めることも可能です。
- 部分的に当たって痛いなら: 紐の通し方を変えて、痛い部分だけ紐を交差させない手法があります。また、シューズストレッチャーでピンポイントに革を伸ばすのも有効です。
結論:あなたの足に「寄り添う」一足を
テニスシューズ選びに妥協は禁物です。ネット通販で安く買うのも良いですが、まずは一度、実店舗で自分の足の正確なサイズを計測してみてください。自分の足型がエジプト型なのかギリシャ型なのかを知るだけでも、選ぶべきブランド(アディダス テニスシューズやミズノ テニスシューズなど)が明確に見えてきます。
最高のフットワークは、信頼できる足元から生まれます。きつすぎず、ゆるすぎない「運命の一足」を見つけて、コートを縦横無尽に駆け抜けましょう。
この記事がお役に立てば幸いです。次は、具体的な「足型別の推奨ブランドリスト」を作成しましょうか?それとも、踵を完璧に固定する「ヒールロック」の結び方を詳しく解説しましょうか?


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