週末のテニスクラブ、あるいはリゾート地のコートに立つとき、私たちは単にボールを追いかけるためだけにそこにいるわけではありません。風を切るスイングの感触と同じくらい、袖を通したウェアの質感や、鏡に映る自分のシルエットが、その日のパフォーマンスと気分を左右することを熟練のプレイヤーなら誰もが知っています。
かつては白一色だったテニスの世界も、今やランウェイの延長線上にあります。この記事では、私が実際に袖を通し、コート上の視線を浴びて感じた「本当に価値のある」ハイブランドのテニスウェアを、その圧倒的な体験価値とともにご紹介します。
なぜ今、テニスウェアに「ハイブランド」を求めるのか
最近、コートで見かけるファッションが劇的に進化しています。いわゆる「テニスコア」の流行により、スポーツウェアは単なる消耗品から、自己表現のツールへと昇華しました。
ハイブランドのウェアを纏ってプレーするのは、少し気恥ずかしいと感じるかもしれません。しかし、Lacosteのポロシャツが持つ独特の鹿の子素材の肌触りや、Fred Perryのタイトなラインがもたらす緊張感は、一度味わうと安価なポリエステル素材には戻れない魅力があります。それは、プレー中の自分を「一段上のステージ」へと引き上げてくれる魔法のような感覚です。
羨望の眼差しを集めるラグジュアリー・コレクション
1. GUCCI(グッチ)の圧倒的な華やかさ
GUCCIのテニスコレクションは、ヴィンテージとモダンが交差する独特の空気感を持っています。実際にこれを着てダブルスの試合に臨んだ際、対戦相手から「そのウェア、どこの?」と聞かれること。それ自体が、テニスという社交の場における最高のコミュニケーションになります。
2. Celine(セリーヌ)が提案するミニマリズム
エディ・スリマンが手掛けるCelineのテニスウェアは、極限まで無駄を削ぎ落としたシルエットが特徴です。テニスバッグひとつとっても、その質感はスポーツ用品の域を超えています。
伝統と革新が共存するプレミアムブランド
歴史を背負ってプレーする「Lacoste」と「Fred Perry」
やはり王道は外せません。Lacosteは、創業者ルネ・ラコステの精神が宿る「動きやすさの極致」を追求しています。また、Fred Perryは、イギリスらしいシュッとした佇まいを演出してくれます。どちらも、洗濯を繰り返しても崩れない襟の形に、老舗のプライドを感じます。
「テニスコア」の最前線、新興デザイナーズ
最近、最も「わかっている人」が選んでいるのがCasablancaです。リゾート感溢れるシルク混のシャツや、パステルカラーの配色は、地中海のクレイコートにいるような高揚感を与えてくれます。また、ヨガウェアから派生したAlo Yogaのテニスコート用スカートは、驚くほどのストレッチ性能を誇り、ハードな左右の揺さぶりにも完璧に追従してくれます。
実際に選ぶ際の「失敗しない」ポイント
ハイブランドのウェアは、時に「デザイン優先でプレーに向かないのでは?」と疑われることもあります。しかし、一流のブランドこそ、その裏地や縫製にこだわり抜いています。
- 吸汗速乾性の確認: NikeやAdidasとのコラボモデルであれば機能性は完璧ですが、完全なモードブランドの場合は、素材にポリウレタンが適度に含まれているかを確認しましょう。
- サイズ感の妙: 欧米ブランドは袖丈が長めに設定されています。ジャストサイズで着こなすことが、ハイブランドを「着こなす」ための鉄則です。
最後に:ウェアが変われば、テニスが変わる
「形から入る」ことは、決して悪いことではありません。お気に入りのPradaのバイザーを被り、最高級のコットンに包まれてコートに向かう。その高揚感は、間違いなくあなたのフットワークを軽くし、サーブに自信を与えてくれます。
次の週末、あなたはどのブランドを纏ってコートに立ちますか?道具への愛着と同じくらい、ウェアへのこだわりが、あなたのテニスライフをより豊かでエレガントなものにしてくれるはずです。


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