テニスをプレーしていて、「今のショット、あと数センチ落ちていれば……」と悔しい思いをしたことはありませんか?その「数センチ」を道具の力で解決してくれるのが、今回ご紹介するダンロップ SX300です。
黄金スペックと呼ばれる「300g・100平方インチ」のカテゴリーには、王者のピュアアエロやVCOREといった強力なライバルがひしめき合っています。その中で、あえて私がSX300を推す理由は、他にはない「弾道補正」という安心感にあります。
実際にコートで2週間打ち込み、試合でも使用したリアルな体験をもとに、その実力を紐解いていきます。
実際に打って驚いた「弾道補正機能」のリアル
SX300を手にして最初に驚くのは、その打感の柔らかさです。スピン系ラケットにありがちな「カンカン」とした硬さは一切なく、ボールを一度ググッと掴んでから放り出すような、マイルドなホールド感があります。
特筆すべきは、独自技術である「スピンブースト・プラス」の効果です。
- 低い打点での持ち上がり: ネットしそうな低いボールでも、ラケットが勝手に軌道を上げてくれる感覚があります。
- 高い打点での急降下: 「やりすぎた!」と思うほど強打しても、ベースライン際でボールが急激に失速し、コート内に収まってくれます。
私自身、緊張する試合の場面でスイングが縮こまりがちですが、SX300を使っていると「勝手に収まる」という安心感があるため、最後まで振り抜くことができました。この「心の余裕」こそが、このラケット最大の武器です。
ライバル機と比較:ピュアアエロやVCOREとの違い
多くの人が迷うであろうバボラ ピュアアエロやヨネックス VCOREと比べると、その性格の差は明確です。
| 特徴 | ダンロップ SX300 | バボラ ピュアアエロ | ヨネックス VCORE |
| スピンの種類 | 軌道を安定させる実用スピン | 相手を弾き飛ばす爆発的スピン | 振り抜きで稼ぐ加速するスピン |
| 打感 | 柔らかくホールドする | パキッと弾きが良い | しなりと戻りが速い |
| 安心感 | 非常に高い(ミスが減る) | 普通(技術が必要) | 普通(振り抜き重視) |
ピュアアエロが「一撃の威力でねじ伏せる重戦車」なら、SX300は「ミスを最小限に抑えて相手を追い詰める精密機械」といった印象です。
メリット・デメリットを本音でレビュー
ここが良い!
とにかく「オフセンター(芯を外した時)」に強いです。スイートスポットの上下でストリングの可動域を変えているため、先っぽで捉えてしまった時でも、致命的なミスになりにくいのが嬉しいポイントです。また、スピン系なのにスライスが浮かず、低く滑るショットが打てるのも意外な収穫でした。
ここは気になる…
フラット主体で、低く直線的な軌道で攻めたいプレーヤーには、この「勝手に上がる」特性が邪魔に感じることがあるかもしれません。また、SX300は非常に素直なラケットなので、自分からスイングしないと良さが出にくい側面もあります。
相性抜群!おすすめのセッティング
この柔らかさを活かすなら、ガット選びも重要です。
- ダンロップ エクスプロッシブ・スピン: 迷ったらこれ。角形ガットの引っ掛かりが、ラケットの性能を120%引き出します。
- バボラ RPMブラスト: 少しパワーと弾きが欲しい方に。マイルドなフレームにカチッとした打感が加わります。
- ダンロップ アイコンティニュアム: 手首や肘に不安があるなら、このナイロンマルチ一択。極上のホールド感を体験できます。
結論:SX300はあなたのテニスをどう変えるか
ダンロップ SX300は、派手なエースを量産するための道具ではありません。しかし、「10回打って10回とも深く安定したボールを送る」という、テニスにおいて最も難しい課題をイージーにしてくれるラケットです。
「練習ではいいけど、試合になるとミスが増える」「スピンをかけたいけど腕への負担が気になる」そんな悩みを持つプレーヤーにとって、SX300は最高に頼れる相棒になるはずです。
ぜひ、この「弾道補正」という魔法をコートで体験してみてください。


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