自己ベストを更新する、ピッチ型ランナーのための最終回答
「勝負靴、どっちにする?」
マラソンランナーにとって、ASICSのメタスピードシリーズの新作発表は、まさに運命の選択を迫られる瞬間です。特に今回のMETASPEED EDGE PARIS(メタスピード エッジ パリ)は、前作までの「SKYの影に隠れがちだったEDGE」というイメージを完全に払拭しました。
私自身、フルマラソンでサブ3を目指す中でピッチが上がりきらないことに悩んでいましたが、このシューズに足を入れた瞬間、その「回転の速さ」に驚かされました。今回は、実際に100km以上走り込んだ経験をもとに、METASPEED EDGE PARISがなぜピッチ型ランナーにとって最高傑作と言えるのか、その理由を深く掘り下げます。
劇的な進化:前作EDGE+から何が変わったのか?
まず驚くべきは、手に持った瞬間にわかる「軽さ」です。前作METASPEED EDGE+から約20g以上の軽量化(27.0cmで約180g台)を実現しており、これはフルマラソン後半の疲れた脚には計り知れないメリットとなります。
新素材「FF TURBO PLUS」の魔法
ミッドソールには新素材「FF TURBO PLUS」が採用されました。これまでの硬めな反発感とは異なり、着地した瞬間に「ムニュッ」と沈み込み、その直後に「ポンッ」と弾き返されるような、より弾力のあるエネルギーリターンを感じます。
プレート形状の最適化
METASPEED EDGE PARISの最大の特徴は、スプーン状にカーブしたカーボンプレートの配置です。ミッドソールの下層に配置することで、転がるようなガイダンス機能が強化されました。これにより、意識せずとも足が次の一歩へと送り出される感覚が得られます。
【比較】SKY PARISか、EDGE PARISか
多くのランナーが頭を抱えるのがMETASPEED SKY PARISとの選択でしょう。
- METASPEED SKY PARIS: ストライドを伸ばしたい人向け。プレートが足に近い位置にあり、上方向への反発が強い。
- METASPEED EDGE PARIS: ピッチを上げたい人向け。プレートが地面に近い位置にあり、前方向への回転がスムーズ。
私の場合、ストライドを無理に伸ばそうとすると後半にハムストリングスを攣りやすかったのですが、METASPEED EDGE PARISに変えてからは「足の回転数でタイムを稼ぐ」走法が安定し、30km以降の失速を最小限に抑えることができました。
実走レビュー:実際に履いてわかった「サイズ感」と「走行感」
サイズ感のヒント
アシックスの標準的なラスト(足型)ですが、アッパーの「モーションラップアッパー2.0」が非常に薄く、フィット感が向上しています。私はGEL-KAYANOやNovablastと同じサイズでジャストでした。他社の厚底(Vaporflyなど)と比較すると、指先周りに適度なゆとりがある印象です。
走ってみて感じたこと
キロ4分を切るペースまで上げると、このシューズの本領が発揮されます。接地時間が短くなり、まるで勝手に足が回っているかのような感覚。ピッチ型ランナー特有の「ちょこちょこ動かす」動きに対して、シューズが完璧にシンクロしてくれます。
結論:このシューズはあなたの「武器」になるか?
METASPEED EDGE PARISは、単なるアップデート版ではありません。ピッチ型ランナーが「自分たちのためのシューズがついに完成した」と確信できる一足です。
- おすすめな人: ピッチを維持してリズム良く走りたい、後半の脚残りを重視したい、圧倒的な軽さを手に入れたいランナー。
- 注意点: 非常に反発が強いため、ジョグ用ではなく、あくまでポイント練習や本番レース用として割り切るべきです。
次のレースでPB(自己ベスト)を本気で狙うなら、このMETASPEED EDGE PARISを相棒に選んで後悔することはないでしょう。あなたのピッチが、新しい景色を見せてくれるはずです。


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