新しいテニスラケットを手にした時のあの高揚感、たまりませんよね。ピカピカのフレーム、まだ誰も握っていないグリップ。しかし、ここで多くの初心者が直面する小さな、しかし切実な悩みがあります。
「このグリップに巻いてある透明なビニール、剥がすべきなの? それとも汚れ防止に付けたまま上からグリップテープを巻くのが正解?」
結論から言いましょう。そのビニール、今すぐ剥がしてください。
今回は、なぜビニールを剥がすべきなのか、そのまま使い続けるとどうなるのか。私の苦い失敗談を交えながら、テニスライフを快適にスタートさせるための「グリップの儀式」について解説します。
なぜ「ビニールを剥がさない」選択をしてしまうのか
ショップで並んでいるラケットには、必ずと言っていいほどグリップ部分にシュリンク(透明ビニール)が施されています。これを見て「これはスマホの保護フィルムのようなものだ」と勘違いしてしまうのは無理もありません。
- 「いつまでも新品の美しさを保ちたい」
- 「元グリップが汚れると、売る時に値が下がりそう」
- 「ビニールの上からオーバーグリップを巻けば中身は汚れないはず」
こんな心理が働きます。実際、部活動などで「先輩がそうしていたから」という理由で、ビニールを残したままヨネックス ウェットスーパーグリップを巻いている光景を時々目にします。しかし、これはプロの視点から見ると非常にもったいない、そして少し危険な状態なのです。
【実録】ビニールを付けたままにして起きた3つの悲劇
私がテニスを始めたばかりの頃、リセールバリューを気にしてビニールを剥がさずに1ヶ月ほどプレーしたことがあります。その時に経験した「悲劇」を共有します。
1. 決定的な瞬間にラケットが「すっぽ抜ける」
ビニールは非常に滑りやすい素材です。その上にオーバーグリップを巻いても、土台がビニールだと中で「ズルッ」と滑ります。ある猛暑の日、サーブを打った瞬間にグリップ内部で空転が起き、ラケットが手から離れそうになりました。幸い怪我はありませんでしたが、一歩間違えればウィルソン ウルトラがコートに叩きつけられて修復不能になるところでした。
2. 「面の感覚」が絶望的に分からなくなる
テニスは手のひらで感じる繊細な感覚が重要です。ビニールが間にあると、打球時の振動が遮断され、まるで厚手のゴム手袋をして演奏しているピアニストのような状態になります。ビニールを剥がして直接バボラ ピュアドライブを握った瞬間、「こんなにボールの感触って伝わってくるのか!」と感動したのを覚えています。
3. グリップ内部が「熟成」されて異臭を放つ
これが最大のトラウマです。ビニールは湿気を一切通しません。プレー中にかいた手汗がオーバーグリップを透過し、ビニールとの隙間に溜まります。数週間後、意を決してビニールを剥がすと、そこには加水分解でベトベトになり、なんとも言えない酸っぱい臭いを放つ元グリップが姿を現しました。「保護」していたつもりが、実は「腐食」させていたのです。
新品ラケットを使い始める時の「正しい儀式」
新しいラケット、例えばヘッド スピードを購入したら、以下の手順でセットアップしましょう。
- ビニールを潔く剥がす: ぺりぺりと剥がれる瞬間は、ラケットに魂が宿る瞬間だと思って楽しんでください。
- 元グリップの状態をチェック: 稀に長期在庫品だと元グリップが劣化していることがあります。
- オーバーグリップを巻く: 自分の手に馴染むボウブランド グリップテープなどを丁寧に巻いていきます。
もしどうしても元グリップを汚したくないのであれば、ビニールではなく、使い古したオーバーグリップを「下巻き」として利用する方が、衛生面でも操作面でも遥かにマシです。
唯一の例外:ビニール袋が活躍するシーン
グリップのビニールは不要ですが、テニスバッグに「大きめのビニール袋」を忍ばせておくのは賢い選択です。
- 雨の日の避難: 突然の雨でガット(ストリング)が濡れると、一気にテンションが落ちてしまいます。ビニール袋でヘッドを包むだけで、大切なルキシロン アルパワーの寿命を延ばせます。
- 配送時の保護: メルカリなどでラケットを譲る際は、フレーム同士が擦れないよう、ビニールで包んでから緩衝材(プチプチ)を使うのがマナーです。
まとめ:ビニールは脱ぎ捨ててこそ本番
テニスラケットのグリップビニールは、あくまで「輸送・展示用」の保護材です。スマホのフィルムとは役割が違います。
最高のパフォーマンスを引き出し、ラケットと対話するためには、裸のグリップに自分の選んだテープを巻くのが一番。さあ、そのビニールを剥がして、コートへ飛び出しましょう!
次は、あなたの手にぴったり合うグリップテープ 詰め合わせを探すお手伝いをしましょうか?それとも、正しい巻き方のコツを伝授しましょうか?


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