「ラケットは最高なのに、なぜかボレーが安定しない」「打ち終わった後に妙に手が疲れる」…そんな違和感を抱えていませんか?実はその原因、ラケット本体ではなく「グリップ」にあるかもしれません。
テニスにおいて、体と道具が接する唯一のポイントがグリップです。ここを疎かにするのは、サイズの合わない靴でフルマラソンを走るようなもの。今回は、数々のグリップを使い倒してきた私の実体験をもとに、理想の操作性を手に入れるための選び方を徹底解説します。
1. 失敗しない「グリップサイズ」の決め方
ラケットを購入する際、まず直面するのが「G1・G2・G3」といったサイズ選びです。一般的には男性がG2かG3、女性がG1かG2と言われますが、実はメーカーによって「握った時の太さ感」は驚くほど異なります。
メーカーによる「角」の立ち方の違い
私が実際に使って感じたのは、ブランドごとの形状のクセです。
- バボラ テニスラケット: 断面が八角形に近いものの、少し角が張っている印象。指にかかりやすく、面の向きを把握しやすいですが、数値より少し太く感じることがあります。
- ヨネックス テニスラケット: バボラに比べると、全体的に少し細身でマイルドな握り心地。手の小さい日本人には非常に馴染みやすい設計です。
迷ったら「細め」を選ぶのが鉄則
もしG2とG3で迷ったら、私は迷わず**細い方(G2)**をおすすめします。なぜなら、グリップは後からオーバーグリップテープを重ねて太くすることはできますが、元からあるグリップを細く削ることはできないからです。
2. オーバーグリップテープは「質感」で選ぶ
グリップサイズを決めたら、次は上に巻く「オーバーグリップテープ」です。ここが最も個人の好みが分かれ、かつパフォーマンスに直結する部分です。
ウェットタイプ:吸い付くような安心感
最も愛用者が多いのがこのタイプ。
- 体験: 新品を巻いた直後の、手に吸い付くような「しっとり感」は最高です。握力が弱くてもラケットがすっぽ抜ける不安がありません。
- 注意点: 夏場のハードな練習で汗を大量にかくと、表面がヌルヌルして滑りやすくなるのが弱点。私は夏場だけこまめに巻き替えるようにしています。
- 定番: ヨネックス ウェットスーパーグリップ
ドライタイプ:手汗が多い人の救世主
さらさらした感触が特徴です。
- 体験: 私は夏場の試合中、汗でウェットタイプが全滅した時にこれに救われました。汗を吸うほどにグリップ力が増す不思議な感覚です。
- 注意点: 乾燥肌の人が冬に使うと、逆にカサカサして滑りやすくなるので注意。季節で使い分けるのが上級者のテクニックです。
- 定番: トアルソン クイックドライグリップ
3. 「テープの厚み」がショットの精度を変える
意外と見落としがちなのが、テープの「厚さ」です。たった0.1mmの差が、打球感に大きな変化をもたらします。
- 薄手(約0.4mm〜0.5mm):ラケットのフレームが持つ「角」をダイレクトに感じられます。ボレーで面の向きをミリ単位で調整したい時や、手のひらでボールを転がすような繊細なタッチを求める方に最適です。
- 厚手(約0.6mm〜0.7mm以上):クッション性が高く、インパクト時の衝撃を吸収してくれます。強打を繰り返すストローカーや、手首・肘への負担を減らしたい人におすすめ。「握り込んだ時の安心感」が違います。
4. 究極のこだわり「レザーグリップ」への換装
中上級者になると、元から巻いてあるクッション性の高いグリップを剥がし、フェアウェイ レザーグリップのような「本革」に巻き替える人が増えます。
【体験談】レザーに替えて分かったこと
実際に替えてみると、打球感が「カツン!」とダイレクトに伝わるようになります。ラケットの角が指の節々に食い込むため、ボレーの面作りが劇的にやりやすくなりました。ただし、衝撃もダイレクトに来るため、慣れないうちは手が痛くなることも。また、重量が数グラム重くなるため、ラケットのバランスが変わる点だけは覚悟が必要です。
5. まとめ:あなたに最適なグリップは?
グリップ選びに正解はありませんが、プレースタイルに合わせた最適解は存在します。
- ボレーを極めたい・タッチ重視: 細めのサイズ × 薄手のウェットテープ
- ハードヒットしたい・衝撃を抑えたい: 標準サイズ × 厚手のウェットテープ
- とにかく滑るのが嫌: 標準サイズ × ドライタイプ
まずは今使っているグリップを指でなぞってみてください。表面がツルツルになっていたり、中のクッションがヘタっていませんか?オーバーグリップテープを新しくするだけで、明日のテニスが驚くほど快適になるはずです。
次は、あなたのグリップに合わせた「正しい巻き方」をマスターして、さらにフィット感を高めていきましょう。


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