「最近、どうもボールが浅くなって相手に叩かれる」「昔のようにラケットを振り抜く体力が持たない」……そんな悩みを抱えていませんか?テニスショップでラケットを眺めていると、スペック表に記された「パワーレベル」という謎の数字が目に飛び込んできます。特にプリンス社のラケットでよく目にするこの指標、実はあなたのテニスライフを劇的に楽にする「魔法の数字」かもしれません。
今回は、数々のラケットを使い倒し、パワーレベルの選択で天国も地獄も味わった筆者の体験を交えながら、後悔しないラケット選びの極意を伝授します。
テニスラケットの「パワーレベル」の正体
パワーレベルとは、一言で言えば**「そのラケットがどれだけ自動でボールを飛ばしてくれるか」**を数値化したものです。
一般的にprince テニスラケットなどの製品で指標化されており、数値が大きいほど少ない力でボールが遠くへ飛び、数値が小さいほど自分の力でしっかり振らないと飛ばない設定になっています。
「数字が大きい=初心者向け」と思われがちですが、それは大きな誤解です。これはあくまで「プレイスタイルと体力のマッチング」を示すガイドラインなのです。
【体験談】パワーレベル選びで起きた「あるある」な失敗と成功
憧れの「薄ラケ」でテニス肘になった苦い記憶
テニスを始めて数年、中級レベルに差し掛かった頃の私は「上級者ならパワーレベルが低いラケットを使いこなすべきだ」という謎のプライドを持っていました。そこで選んだのが、パワーレベル800前後のツアーモデル。
確かにコントロールは抜群でしたが、試合の後半、疲れが出てくるとボールが全く飛ばなくなりました。無理に飛ばそうとして手首と肘をこねるようになり、結果としてひどいテニス肘に。道具に頼ることを「逃げ」だと思っていた、若かりし日の大失敗です。
パワーレベルを150上げたら、勝率が上がった
その後、年齢とともにスイングスピードが落ちたことを認め、思い切ってパワーレベル1000程度のprince BEASTシリーズに持ち替えました。
驚いたのは、守備範囲が劇的に広がったことです。追い込まれた時のスライスが深く返るようになり、ボレーのパンチ力もアップ。以前ならネットしていたボールが、ラケットの反発力のおかげで相手コートの深い位置に突き刺さる。テニスが「格闘技」から「チェス」のように、戦略を楽しむスポーツに変わった瞬間でした。
あなたに最適なパワーレベルの判定基準
自分のスイングと体格に合わせて、以下の基準で選んでみてください。
| スイングのタイプ | 推奨パワーレベル | おすすめの特性 |
| フルスイング型 | 800 〜 900 | 自分の力で叩き込みたい、コントロール重視派。 |
| 標準・攻守バランス型 | 950 〜 1050 | いわゆる「黄金スペック」。最も汎用性が高い。 |
| コンパクト・合わせる型 | 1100 〜 | ボレー中心、または体力消耗を抑えたいベテラン層。 |
スペックの裏側:なぜ飛ぶのか?
パワーレベルに影響を与える要素は主に3つあります。
- フレーム厚: 厚いほど変形が少なく、エネルギーがボールに伝わります。
- フェイス面積: テニスラケット 105インチのように面が大きいほど、トランポリン効果で飛びます。
- RA値(剛性): フレームが硬いほど、しなりによるロスがなく弾きが良くなります。
迷ったら「少しだけ楽」を選ぼう
もしあなたが2つの数値で迷っているなら、私は迷わず**「数値が高い方(楽な方)」**をおすすめします。
テニスの試合は、調子が良い時ばかりではありません。足が動かない時、風が強い時、緊張で腕が振れない時。そんな極限状態でも「ラケットが助けてくれる」という安心感は、何物にも代えがたい武器になります。
例えば、競技志向でありながら適度なアシストが欲しいならprince PHANTOM GRAPHITEのパワーレベルが高いモデルを選ぶのも一つの賢い選択です。
まとめ
パワーレベルは、あなたのテニスを否定する数字ではなく、あなたの可能性を広げるための指標です。
- 自分の今のスイングスピードを直視すること
- 「試合終盤の疲れた自分」を基準に選ぶこと
この2点を意識するだけで、ラケット選びの失敗は格段に減るはずです。ショップでラケットを手に取る際は、ぜひこの数字に注目して、あなたに最高の恩恵をもたらす「相棒」を見つけ出してください。
この記事をもとに、気になるラケットの具体的な試打レビューをチェックしてみませんか?


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