「もっと攻めたい、でもツーリングの快適さも捨てたくない」。そんな欲張りなスポーツライダーの間で、もはや義務教育レベルの定番となっているのがダンロップ ロードスポーツ2です。
私はこれまで数多くのタイヤを履き潰してきましたが、このタイヤほど「自分のライディングが上手くなった」と錯覚させてくれるモデルも珍しいと感じます。今回は、実際に峠やロングツーリングで使い込んだ実体験をもとに、そのリアルな性能を解剖していきます。
峠の入口で感じる「路面を吸い付く」ような安心感
ダンロップ ロードスポーツ2を履いて最初に驚くのは、その圧倒的な「温まりの早さ」です。冬場の冷え切ったアスファルトでも、数キロ走ればコンパウンドがしなやかさを持ち始め、指先で路面の砂粒まで感知できるようなインフォメーションが伝わってきます。
特筆すべきは、ダンロップ特有のクイックな倒し込みです。狙ったラインに対してフロントがスッと入り込み、二次旋回ではリヤがしっかりと路面を蹴り出す。この「曲がっている最中の安心感」こそが、ワインディング愛好家に支持される最大の理由でしょう。
2層構造のコンパウンドがもたらす「性能の持続性」
スポーツタイヤの宿命は、美味しい時期が短いこと。しかし、ダンロップ ロードスポーツ2は一味違います。2層構造のコンパウンド(P-TMT)を採用しているおかげで、タイヤが5部山を過ぎても、あの独特のグリップ感が大きく損なわれません。
多くのハイグリップタイヤが、摩耗と共にハンドリングが重くなったり、接地感が希薄になったりするなかで、最後まで「スポーツ走行を楽しめる」という粘り強さは、財布にも優しいポイントです。
ライバル比較:ブリヂストンやミシュランと何が違う?
よく比較に挙がるのがブリヂストン BATTLAX S23やミシュラン Power 5です。
- VS BATTLAX S23: S23はよりカッチリとした剛性感があり、サーキットを含めた高負荷域で本領を発揮します。対してダンロップ ロードスポーツ2は、公道の荒れた路面をいなす「しなやかさ」に長けています。
- VS Power 5: ウェット性能や軽快感ではミシュランに軍配が上がる場面もありますが、バンク中の「手応え」や「踏ん張り感」を重視するなら、間違いなくダンロップです。
実際に履いてわかった「寿命」と「空気圧」のリアル
私の大型バイク(1000ccクラス)での走行では、ワインディング6割、街乗り4割という構成で、約7,000kmから8,500kmほど持ちました。このグリップ力でこれだけ走れば、コストパフォーマンスは極めて高いと言えます。
また、セッティングのコツとして、指定空気圧よりほんの少し(0.1〜0.2kgf/cm²程度)落として走ると、接地面積がさらに増えたような濃厚なグリップを味わえます。もちろん、高速道路を使ったロングツーリングでは、規定値に戻して偏摩耗を防ぐのが鉄則です。
まとめ:ロードスポーツ2は「公道最強の相棒」か
ダンロップ ロードスポーツ2は、決してサーキットでタイムを削るための尖ったタイヤではありません。しかし、週末の峠を誰よりも安全に、そしてエキサイティングに駆け抜けたいライダーにとっては、これ以上の選択肢は見当たりません。
「今のタイヤ、滑りそうで怖いな」と感じ始めているなら、次は迷わずこの銘柄を指名してみてください。愛車との対話が、今よりもずっと濃密なものになるはずです。


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