ギタリストにとって、弦選びは終わりのない旅のようなものです。私も長年、定番のアーニーボールやダダリオを渡り歩いてきましたが、数年前にジムダンロップ(Jim Dunlop)の弦に出会ってから、その「絶妙な塩梅」の虜になりました。
ピックやワウペダルでの圧倒的なシェアに比べ、なぜか語られる機会が少ないダンロップの弦。しかし、そこにはプレイヤーの痒い所に手が届く、計算し尽くされた設計が隠されています。今回は、実際に使い込んで分かったその魅力を深掘りします。
独自のVCIテクノロジーがもたらす「開けたての感動」
ダンロップの弦を手にしてまず驚くのが、パッケージの仕様です。1本ずつ個別に密閉された袋には「VCI(気相防錆剤)テクノロジー」が採用されており、工場出荷時のフレッシュな状態が完全にキープされています。
安価な弦にありがちな「開けた瞬間、すでにうっすら曇っている」という悲劇がありません。指先に触れた瞬間のなめらかさと、張り替えて一発目のジャカジャーンという開放感。この安心感だけでも、ダンロップ ギター弦を選ぶ価値があると感じます。
硬すぎず、柔らかすぎない。魔法のテンション感
多くの弦を試してきた私が感じる最大の特徴は、その「コシ」です。ダダリオのようなパキッとした張りの強さと、アーニーボールのしなやかさ。ダンロップはそのちょうど真ん中を行く感覚です。
チョーキングをした時の指への食いつきが良く、それでいて戻りが速い。特にエレクトリック・ギター・ストリングスのニッケル製は、握り込んだ時の安心感が抜群です。パワーコードをガツンと弾いた際の中音域の密度には、思わずニヤリとしてしまうはずです。
プレイスタイルに合わせて選べる鉄板ラインナップ
ダンロップは、特定のニーズを持つプレイヤーへの回答が非常に明確です。
- Heavy Core(ヘヴィコア)シリーズドロップDやドロップCなど、ダウンチューニングを多用するならこれ一択です。芯線が太く設計されているため、低音弦がダルダルにならず、タイトでキレのあるリフを刻めます。
- Super Bright(スーパーブライト)シリーズ高音域の抜けを重視したい場合や、軽いタッチで速弾きをこなしたい方に最適。パッと明るいトーンが指先から弾け飛びます。
- Signature Seriesザック・ワイルドやビリー・ギボンズなど、伝説的なギタリストのこだわりが詰まったモデル。単なるタレントグッズではなく、彼らの「音の太さ」の秘密を体感できるツールです。
定番メーカーと比較して見えた真実
正直に言えば、近所の小さな楽器店ではダンロップ 弦が置いていないこともあります。しかし、それを差し引いても手に入れる価値があります。
例えば、エリクサーのようなコーティング弦のヌルヌル感が苦手だけれど、生弦の寿命の短さにも困っているという方。ダンロップは生弦ながら比較的寿命が長く、音が死んでいくスピードが緩やかです。ピッチの安定も異様に早く、ライブ直前の張り替えでも大きな不安を感じさせません。
まとめ:あなたのギターが「化ける」かもしれない選択
もしあなたが今の音に100%満足していないなら、一度ジムダンロップの弦を試してみてください。ピック一枚で音が変わるように、弦を変えるだけでギターの「鳴り」のツボが変わることを実感できるはずです。
キラキラしすぎない、それでいて芯がある。そんな「大人のロックトーン」を求めるすべてのギタリストへ。次回の張り替え時には、迷わずその黒いパッケージを手に取ってみてください。


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