「次のコーナー、もっと奥まで突っ込めるはずだ」——ダートトライアルやラリーの現場で、コンマ一秒を削るために最後に行き着くのは、やはりタイヤの選択です。特に、モータースポーツの現場で圧倒的な支持を集めるダンロップのダートタイヤは、路面との対話において代えがたい安心感を与えてくれます。
今回は、私が実際にバケットシートに身を沈め、土埃の中で感じてきたリアルな感触を交えながら、現行のダンロップ製ダートタイヤの選び方を徹底解説します。
土の上で「勝てるタイヤ」を見極める
ダート走行は、舗装路とは比較にならないほど路面状況が刻一刻と変化します。朝イチの湿った泥の状態から、午後のカチカチに踏み固められたハード路面まで。そこで重要になるのが、ダンロップの「DIREZZA」シリーズの使い分けです。
硬質路面から中間路面を制するDIREZZA 88R
迷ったらこれ、と言われるほど信頼を置いているのがDIREZZA 88Rです。ブロックの剛性が非常に高く、硬く締まった路面でも腰砕け感がありません。ステアリングを切った分だけ鼻先が入っていく感覚は、タイトなコーナーが続くセクションで最大の武器になります。路面が乾き始め、ハイスピードな展開が予想されるなら、まずこのタイヤが第一候補になるでしょう。
超硬質路面でのハイスピードバトルにはDIREZZA 95R
石が埋まっているような非常に硬いグラベル路面では、DIREZZA 95Rの出番です。このタイヤの真骨頂は、サイドウォールの強さと直進安定性にあります。高速域で車体が左右に振られるような場面でも、しっかりと路面を掴み続けてくれるため、アクセルを踏み抜く勇気を与えてくれます。
マディ・軟質路面で泥を掻き出すDIREZZA 74R
雨上がりのぬかるんだ路面や、砂が浮いたフカフカの状態。そんなとき、周囲がトラクション不足に悩む中で一人涼しい顔で加速できるのがDIREZZA 74Rです。深い溝が確実に泥を排出し、路面の深層を捉えてくれます。「滑る」ことを前提としながらも、滑り出しがマイルドなので、コントロールの幅が非常に広いのが特徴です。
現場で差がつくコンパウンドの選び方
タイヤの銘柄だけでなく、コンパウンド(ゴムの硬さ)選びも戦略の肝です。
- ソフト(S): 低温時やショートステージ向け。走り出しからガツンとグリップが立ち上がります。
- ミディアム(M)/ハード(R): 気温が高い夏場や、走行距離が長い場合に。熱ダレを抑え、最後まで安定したパフォーマンスを維持してくれます。
私は以前、夏の練習会で「まだ溝があるから」とソフトコンパウンドを履き潰そうとしたことがありますが、数本走っただけでブロックがボロボロと欠けてしまい、結局タイムを落としてしまいました。路面温度に適した選択がいかに重要か、痛感した瞬間です。
メンテナンスがタイヤの寿命を伸ばす
ダートタイヤは高価な消耗品です。一本でも長く使うためには、走行後の「泥落とし」を徹底してください。溝に詰まった石を放置すると、そこから亀裂が入る原因になります。また、直射日光を避けて保管するのは鉄則ですが、私はさらにタイヤカバーを使用して、ゴムの柔軟性を保つようにしています。
結局のところ、どのタイヤが正解かは、あなたが走るその瞬間の「土の状態」が教えてくれます。コース歩行の際、足の裏で土の硬さを確かめ、DIREZZA 88Rで行くか、それとも攻めのDIREZZA 74Rか。その悩む時間さえも、モータースポーツの醍醐味なのです。
自分にぴったりのセットアップを見つけ出し、土煙の向こう側にある表彰台を目指しましょう。
この記事の内容をもとに、現在の路面コンディションに合わせた具体的な在庫状況を確認してみるのはいかがでしょうか?


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