「ハイグリップタイヤ選びで迷ったら、とりあえずこれを選んでおけば間違いない」
そんな風に語られるタイヤが、DUNLOP DIREZZA Z3です。スポーツ走行を楽しむドライバーの間では、もはや説明不要の「定番中の定番」かもしれません。
私自身、これまで数多くのタイヤを履き潰してきましたが、ディレッツァ Z3ほど「自分の運転が上手くなった」と錯覚させてくれるタイヤにはなかなか出会えません。今回は、実際にサーキットやワインディングで使い倒したリアルな体験をもとに、その評価を本音で綴ります。
限界域でこそ光る!DIREZZA Z3のコントロール性
Z3の最大の魅力は、なんといってもステアリングから伝わる情報の濃さです。
走り出しの瞬間から、路面をガッチリと掴んでいる感触がダイレクトに手元へ伝わります。特にコーナーへの進入時、ブレーキを残しながらハンドルを切っていく際、「あとどれくらい粘れるか」が手に取るようにわかる。この「予測しやすさ」こそが、タイムアップを目指す上で何よりの武器になります。
かつてのZ2 Star Specと比べても、熱ダレによるグリップ低下が劇的に改善されています。サーキットで15分ほど連続走行をしても、タレてズルズルになるのではなく、しなやかに粘り続けてくれる。この「後半の粘り」が、チェッカーフラッグまで集中力を切らさない秘訣と言えるでしょう。
ユーザーが最も気になる「寿命(ライフ)」のリアル
ハイグリップタイヤを履く上で避けて通れないのが「寿命」の問題です。
ダンロップのこのモデルは、グリップ性能の割にライフが長いことで知られています。週末のワインディングと月一回のサーキット走行という私の使い方では、美味しい時期を1年〜1年半は維持してくれました。
もちろん、POTENZA RE-71RSのような「一発のタイム」に特化したタイヤと比較すれば、ピークのグリップ力では一歩譲るかもしれません。しかし、消しゴムのように消えていく超ハイグリップ勢に比べれば、ディレッツァ Z3の減り方は非常に穏やかで、「お財布に優しい本格派」という印象を強く持ちます。
雨の日は怖い?ウェット性能と日常使いの快適性
「スポーツタイヤは雨の日が滑る」という先入観があるかもしれませんが、Z3の排水性能は意外なほど優秀です。
ゲリラ豪雨のような極端な状況での高速道路走行でも、ハイドロプレーニング現象が起きそうな気配を早めに察知できるため、恐怖感は少ないです。
ただし、ロードノイズに関してはやはり「それなり」です。「ゴー」という騒音は車内に容赦なく入り込みますし、乗り心地も硬め。これを「愛車との対話」と割り切れる情熱があるなら、街乗りでも十分に実用範囲内です。
ライバル比較:AD09やRE-71RSとどう違う?
タイヤ選びで必ず比較対象に挙がるのが、ADVAN NEOVA AD09でしょう。
- AD09との比較: AD09の方が剛性感が高く、カチッとしたフィーリング。対してZ3は、よりしなやかにタイヤを潰してグリップを稼ぐ感覚です。
- RE-71RSとの比較: 絶対的なタイムを削り取るならRE-71RSに軍配が上がりますが、寿命とコストパフォーマンスを含めた総合力では、ディレッツァ Z3が圧倒しています。
結論:ディレッツァ Z3は誰のためのタイヤか
このタイヤを履くべきなのは、**「サーキットでの練習を積み重ねたい人」や「自走でサーキットへ通い、そのまま無事に帰宅したい人」**です。
尖った性能すぎないからこそ、ドライバーの操作に忠実。ミスをすればミスとして教えてくれ、正解を引けばタイムで応えてくれる。
「次はどのタイヤにしようかな」と悩んでいるなら、一度DUNLOP DIREZZA Z3を履いてみてください。きっと、あなたの愛車が持つ真のポテンシャルを、もっと深く知ることができるはずです。
さらに詳しいサイズラインナップや、現在の価格を確認して、次の走行会の準備を始めましょう。


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