ギターを弾く上で、弦と同じくらい音色を左右するのがピックです。特にジム・ダンロップ(Jim Dunlop)のピックは、世界中のプロギタリストが愛用する「業界標準」と言える存在。しかし、楽器店に行くとズラリと並ぶ亀のマークやカラフルな板を前に、「結局どれが自分に合うの?」と迷ってしまう方も多いはずです。
私が長年さまざまなジャンルを演奏してきた中で、最終的に行き着いたのはやはりダンロップでした。今回は、私の演奏体験をもとに、後悔しないダンロップピックの選び方とおすすめモデルを本音で紹介します。
迷ったら素材で選ぶ!ダンロップの3大定番素材
ダンロップのピック選びで最も重要なのは「素材」です。素材が変われば、弦を弾いた瞬間の「粘り」や「キレ」が劇的に変わります。
1. 不動の人気を誇る Tortex(トーテックス)
表面が少しザラついていて、指に吸い付くような質感が特徴です。汗をかいても滑りにくいため、ライブ中にピックを飛ばしてしまう不安が激減しました。音色は非常にバランスが良く、ジャカジャカとストロークするアコギから、エッジの効いたエレキのリフまで万能に対応してくれます。
特におすすめなのは、Tortex Standardの0.88mm(緑色)。「迷ったらこれ」と言い切れる、私のメインピックの一つです。
2. 人間の爪に近い Ultex(ウルテックス)
驚くほど硬く、それでいてしなやかなのがウルテックス。弾いた瞬間のレスポンスがとにかく速いです。高音域がクリアに抜けてくるので、リードギターで一音一音を際立たせたい時に重宝します。耐久性も抜群で、なかなか削れないのも経済的に助かるポイントです。
Ultex Sharpは、先端が尖っているため、速弾きやテクニカルなフレーズを好むプレイヤーにはたまらない操作性を提供してくれます。
3. 優しく包み込む音色の Nylon(ナイロン)
「ピック特有のパキパキした音が苦手」という方は、ナイロン素材を試してみてください。非常に柔らかく、しなりが大きいため、耳当たりの良いマイルドな音色になります。ビンテージ風のロックや、歌を邪魔したくない弾き語りに最適です。
Dunlop Nylon Standardは、表面に強力な滑り止め加工が施されており、ホールド感はピカイチです。
プレイスタイル別・後悔しない厚さの選び方
厚さ(ゲージ)選びは、弾き心地に直結します。私の経験上、以下の基準で選ぶと失敗が少ないです。
- ストローク中心(アコギなど): 0.60mm 〜 0.73mm。ピックがしなることで、弦全体の音が綺麗に混ざり合います。
- オールラウンド(ポップス・ロック): 0.88mm 〜 1.0mm。リズムからソロまで一本でこなせる「黄金の厚さ」です。
- テクニカル派(速弾き・メタル): 1.14mm以上。ピックがしなりすぎないため、細かいピッキングの振動がダイレクトに弦に伝わります。
特にJazz IIIは、小ぶりな形状と相まって、最小限の動きで高速ピッキングが可能です。最初は小ささに戸惑うかもしれませんが、慣れると「これ以外考えられない」という中毒性があります。
最後に:最高の1枚に出会うための最短ルート
どれだけ理屈を並べても、最終的には「指先の感覚」がすべてです。私がおすすめするのは、まずDunlop Variety Packを手に入れること。素材も厚さもバラバラなセットを試すことで、「自分はウルテックスの硬さが好きだけど、形状はトーテックスの方が持ちやすい」といった自分だけの好みが必ず見えてきます。
たかが数ミリのプラスチック片ですが、ダンロップのピックはあなたのギターライフを確実に一歩先へ進めてくれます。ぜひ、今回紹介した中から、あなたの指の一部になるパートナーを見つけてください。
次は、Primetoneのような、職人が手作業でエッジを仕上げたハイエンドモデルの世界を覗いてみるのも面白いですよ。運命の1枚は、すぐそこにあるかもしれません。


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