ギターを始めたばかりの頃、楽器屋のレジ横にある膨大な数のピックを前に、どれを選べばいいか途方に暮れた経験はありませんか?私もその一人でした。試行錯誤の末、結局20年以上も手放せずにいるのが、通称「ダンロップの黄色」こと、Jim Dunlop Tortex Standard 0.73mmです。
今回は、世界中のギタリストに愛されるこの黄色いピックの正体と、なぜこれほどまでに「沼」にハマる人が多いのか、その魅力を実体験に基づいて深掘りします。
迷ったらこれ。黄色いピックの正体とは?
この鮮やかなイエローのピック、正式名称はJim Dunlop Tortex Standardの0.73mm厚モデルです。
最大の特徴は、カメのマークでお馴染みの「Tortex(トーテックス)」という素材にあります。かつてピックの至高の素材とされたべっ甲(亀の甲羅)の質感を再現するために開発されたこの素材は、表面がわずかにザラついており、驚くほど指に馴染みます。
実際に使ってわかった、唯一無二の使用感
1. 絶妙な「しなり」が弦を掴む
0.73mmという厚さは、薄すぎず厚すぎない、まさに黄金比です。コードをジャカジャカとかき鳴らすストロークでは適度にしなり、単音弾きのソロでは弦の抵抗に負けない芯の強さを見せてくれます。
2. 手汗をかいても滑りにくい
ライブ中、緊張や照明の熱で手汗をかくとピックが回転してしまうことがありますが、ダンロップ イエロー 0.73mmは表面のマットな質感が水分を吸収するかのようにグリップを維持してくれます。この安心感は、他のツルツルしたプラスチック素材では味わえません。
3. 削れても「味」になる耐久性
使い込むと角が丸くなってきますが、トーテックスは削れ方が滑らかです。エッジが削れてくることで、逆にピッキングのニュアンスがマイルドになり、自分好みの「育ったピック」になる過程も楽しめます。
あの伝説のギタリストも愛用
この黄色いピックは、プロの現場でも圧倒的なシェアを誇ります。
- ジョン・フルシアンテ(Red Hot Chili Peppers):彼の枯れたストラトキャスターのトーンを支えているのは、この0.73mmの黄色いピックです。
- デイヴ・グロール(Foo Fighters):激しいストロークでも耐えうるタフさと、繊細なダイナミクスを両立させるために選ばれています。
彼らのサウンドをコピーしようとして、結局このTortex イエローに辿り着いたというギタリストも少なくありません。
最後に:黄色は「基準」になる
もしあなたが今、ピック選びで迷っているなら、まずはJim Dunlop 0.73mm イエローを数枚買ってみてください。
これが自分にとって「硬すぎる」と感じるならオレンジ(0.50mm)へ、「柔らかすぎる」と感じるなら緑(0.88mm)や青(1.0mm)へと、自分の好みを測るための「基準」になってくれます。
たかが1枚、されど1枚。この黄色い相棒が、あなたのギター人生を劇的に変えてくれるかもしれません。


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